MBAのエッセンスを独学で学ぶカリキュラムをシリーズで紹介していますが、今回も、カリキュラムの全体像を見ていきましょう。独学MBAでは、①〜⑨までが各教科、⑩がその他としています。今回の記事は、⑩その他に該当する科目をまとめました。
今回の参考図書
ここからは、自分のメモの要素が強くなりますが、大事だと思うこと、キーワードを中心に記していきます。引用部分は『』で表します。本記事は詳しい説明はしないので、単語を眺める程度でサクッと進んでください。
サービス・マネジメント
サービスは何でしょうか。以下は全て本書からの抜粋になります。
定義(モノづくりとの比較):無形、提供者と消費者の相互作用、顧客(+所有物や情報)に変化をもたらし、便益を付与。
特徴:無形性、同時性、消滅性、変動性
構造:コアサービス、サブ・サービス(促進型、支援型)、コンティンジェント・サービス。
類型:対象(ヒト or モノ)、提供時のモノの存在、標準化 or カスタマイゼーション、提供場所(店舗有無)、契約有無
コンセプト:顧客像の明確化、提供価値の定義
マーケティング・ミックス:7P(4P + People, Physical Evidence, Process)
価値:(結果品質+プロセス品質)÷(料金+入手コスト)。
顧客満足度と顧客ロイヤルティ、品質保証と続き、マネジメント・ツールとしてサービスプロフィットチェーンとネットプロモータースコア、需給マネジメントが紹介される。
組織:サティスファクションミラー、エンパワーメント、インターナル・マーケティング
生産性:労働1単位あたりの付加価値額
拡大戦略:新市場、ラインナップ増強、多角化。またアプローチとしてM&AやFCによる拡大がある。
単語が多いですが、そんなものなのか〜とさくっと読み飛ばしてください。
グローバル経営
グローバル化
『そもそも、なぜ企業はグローバル化をしなくてはならないのか』という問いに、国内だけでは持続的成長ができないからだ、という答えが出される。企業の海外進出の理由は、経営資源の獲得 or 市場の2つだ。
進出先のカントリー・アナリシスが大事で、カントリー・アナリシス・フレームワーク(パフォーマンス、戦略、コンテキスト)が紹介される。また、ビジネスのグローバル化には、市場選択と競争優位の2点をしっかり押さえるべきと述べられる。
グローバル化には段階があり、輸出展開モデル→現地適応モデル→バリューチェーン分解モデルとつながっていく。輸出展開モデルでは規模のみだが、現地適応モデルでは規模+現地適応+ナレッジ、バリューチェーン分解モデルでは差異化が鍵となる。
最後にグローバル化の難しさ(日本との隔たり)を理解するフレームワークとして、CAGE(Cultural, Administrative, Geographical, Economical)が紹介される。
グローバル化と組織・人材
3つの組織形態(マルチナショナル→インターナショナル、トランスナショナル)が紹介される。
また、グローバル組織に求められる組織能力をグロービスでは『LEAN』(Learning, Efficiency, Adoptbility, Network)と呼ぶそうだ。
そしてマトリクス組織の弾力的運用とバウンダリー・スピナー(境界連絡者)の活用が鍵となると述べられる。
次に、グローバル組織の管理として人材(採用→配置→育成→成果・報酬のプロセス)、財務、ナレッジが紹介される。
人材については、リーダーリソースのポートフォリオ管理、グローバル人材に必要な3+3能力が紹介される。
ビジネス:ビジネスフレームワーク、コンセプチュアルスキル、ヒューマンスキルの3つ
グローバル:英語力、国際的視野、異文化コミュニケーション力の3つ
組織変革・事業再生
ここは、変革の重要性と3つの類系で始まる(変化創出、変化適応、再生)。
日本について、戦後から続く「護送船団方式」、「株式の持ち合い」、「予定調和経営」、「先送り経営」が挙げられ、2000代以降の「再生」への国を挙げた取り組み(民事再生法、会社更生法などの法整備)が紹介される。
以下抜粋メモである。
再生プロセス:財務構造の再構築、事業構造の再構築、ガバナンスの変革
再生制度:私的再生と法的再生(会社更生法、民事更生法)、また経営統合による再生
変革の類型:変化創出(市場変化、既存市場の拡大・深化、新市場創出)、変化適応(ビジネスモデル転換、事業ポートフォリオ組み替え)
変革理論:クルト・レヴィンの変革モデル、ジョン・コッターの8段階の変革プロセス
エコノミクス
まず、経営学(限られた資源でのオペレーションと利益追求)と経済学(ヒトモノカネの根本的な関係性を考える)の違いが説明される。説明は省くので、IEの経済学入門の授業をまとめた記事をご参照ください。
おわりに
シラバスを2回に渡って確認しましたが、カリキュラムのイメージはつきましたでしょうか。イメージだ毛だとピンと来ないと思いますので、IEビジネススクールで実際に教えられている内容を見ていきましょう。
コメント