今回は、IE Business Schoolで学ぶ、Corporate Financeの授業を紹介します。授業を受けている期間はコロナ流行の真っ最中であり、社債発行の増加やマイナス金利、金融緩和など、現実のニュースと関連させながら学ぶことができました。
2つ目は、「ニュースが理解できるようになること」と言えます。Financial TimesとWall Street Journalがオススメされました。
この本が1冊あれば、授業内容をカバーできますので、気になる方は読んでみてください。
カリキュラム
①〜⑨まで、順番に学んでいきましょう。
①基本的な考え方
「お金の時間価値」というファイナンスのベースとなる考え方と、それらを使ったツールを紹介します。具体的には、現在価値、割引率、複利、利率、NPV法、IRR法、期間回収法などを理解しましょう。
私が開発した、ファイナンスの基礎を体感できる、「ファイナンスゲーム」の研修用スライドから抜粋します。
②長期資産の現在価値
3つを押さえればOKです。
- 永久債(Perpetuity:元本返済義務が無く、毎年一定額を永久にもらえる債券)
- 成長型永久債(Growing Perpetuity:毎期一定の増加率で成長する永久債)
- 年金投資商品(annuity:将来のt期後までの間、毎期同額のキャッシュフローを受け取る)
先ほどのスライドでも説明しています。
③債権(Fixed Income)
次は、債権とは何か?について見ていきます。
PIMCO
④イールドカーブ
イールドカーブとは、債券の利回り(金利)と償還期間との、相関性を示したグラフです。横軸に償還までの期間、縦軸に利回りを用いた曲線グラフになります。通常は、短期の利回りが低く、長期の利回りが高い、右肩上がりのカーブになります。
⑤債権価格
債権価格については、「連載 基礎から学ぶ金融マーケット~債券市場と長期金利の関係(幻冬舎ゴールドオンライン)」の第1〜4回を読むと理解ができます。
⑥デュレーション
デュレーションとは2つの観点で使われており、債券投資の「平均回収期間」を示す場合と、一定の利回り変化に対する「債券の価格変動の大きさ」を示す場合があります。授業では、2つ目の考え方をベースに学びました。下記の連載がわかりやすいのですが、少し難しい概念なので飛ばしても構いません。
INVESTMENT SCHOOL
⑦株式価格とゴードンモデル
債権の次は、株式の価格について見ていきましょう。配当から株価を算定する「ゴードンモデル」についての説明はこちら。
M&A Online
⑧M&A
マルチプルによる企業価値の評価方法を学びます。
M&A Online
⑨CAPM理論とWACC
企業が資金調達する際は、EquityとDebtの2種類ありますが、それぞれのコストを加重平均したものが資本コスト(WACC)になります。そして、企業の存在意義は、資本コストを超える利回りを上げることですね。こうした内容は、下記の2つの記事を理解できればOKです。
セーシンBLOG
セーシンBLOG
おわりに
コーポレートファイナンスは数式が多く出て来るため、苦手意識がある方もいるかもしれませんが、基礎レベルであればそれほど難しくはないので大丈夫です。
それよりも、ファイナンスの知識を用いて、現実のニュースを読み解くこと、ファイナンスの観点から意思決定ができるようになることが大事だと思います。
参考書籍はこちらをどうぞ!
次の記事はこちら
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