IE起業コンテスト:Venture Dayで3位入賞!

③留学中
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Hola!Hayaです。2020年も12月に入り、めっきり寒くなってきました(マドリードの最低気温は0度!)。今回の記事は、IE MBAライフで非常に思い出深い、起業プロジェクトについて書きたいと思います。

HAYA
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この記事のライター(HAYA):2020年1月にIEビジネススクールに入学。卒業間近のVenture Dayでファイナリストに残り、日本人過去最高の3位を獲得。

世界トップクラスのアントレ教育

IEはアントレ教育ランキングでは、世界トップクラスですが(Bloombergのランキングで、スタンフォード大学に次いで世界2位)、その一つの目玉として、学生が練った起業アイデアを投資家にプレゼンするという、Venture Dayがあります。これはIEのMBAの集大成という位置づけでもあり、今年は全43 チームの中から予選を通過した11チームが、当日プレゼンすることになりました。

私のチームは、起業プログラム(Venture Lab)に参画し、予選を見事通過。そしてVenture Dayでも第3位入賞という素晴らしい名誉を預かりました!(日本人としては過去最高位のようです)。

Venture Labは選択授業の一つで、30単位に相当します。期間中に、毎週スタートアップ専門の教授と進捗状況を確認し、それ以外にも実際に起業されているメンターとのセッションを設けて意見をもらったり、スタートアップに欠かせないStory Telling、チームの築き方、Marketingなどのセミナーにも参加します。何と言ってもこのプロジェクトは正解もないし終わりもないので、どこまでやるかは自分たち次第で、意志が強くないとやり切れない、というのが私の感想です。

起業プロジェクトは数々のドラマあり

私たちは、Period2の授業「Entrepreneurial Venturing」で扱った、ボランティアのプラットフォームを作るというアイデアを深堀することにしました。なぜこれをやろうと思ったかというと、自分のバックグラウンドとは違って新鮮だったことと、発起人のロシア人の女の子がこのアイデアで本当に起業してやりたいと情熱を持ってはいるものの、あまりに破天荒で無茶苦茶だったため(爆)、もっと地に足着いたビジネスアイデアにするという自分の役回りがあるだろうと感じたからです。結局、そのロシア出身のリーダーと、インド出身の2人(男女)、私の4名が、Venture Projectをやる決意をして、プロジェクトをスタートさせました。

振り返ると、数カ月だけにも関わらず、様々なドラマがありました。。。私は他のメンバーに比べれば何でも平和に現実的に計画立ててやろうとするタイプ。ロシア出身のリーダーはとにかくCrazyで、積極的に動かない奴はチームに不要と言い張るくらいパッションが過ぎる一方、インド出身の男性はとにかく時間感覚がルーズ過ぎて、このロシア出身リーダーとあわず大喧嘩。喧嘩別れで会議終了みたいなこともあり、どうしたものかと本当に頭を悩ませました。。しかしそんな中、私はバランサーとして彼らの間に立って何とかチームが機能するように関係を保つことができたので、自分がいなかったら絶対このチームは崩壊していたという自信はあります笑。どのような人とも何とか上手くやるというのが自分の強みかなと認識しました(クラスメイトからもそう言われました)。

ちなみに下記は私がちょっとしたスキマ時間に作ったチームのパーソナリティのポジショニング。メンバーに見せたら当たってると爆笑。

私は完全にPlanningとRealisticのポジションにいました(日本人の中ではもっとIdealisticやImprovisingの方にいると思います)。

それに比べて時間にルーズなインド出身の男性はとにかく即興力がすごい。だから時間にルーズでも生きていけるんだと思います。遅刻してもすぐ場を理解して何か発言したり、質疑応答でそれらしいこと言ったり、スクリプトがなくても本当に素敵なプレゼンをするので(私は日本語でもできない)、その能力は目を見張ります。

そしてリーダーはとにかく理想を追い求め、私からすると「そんなんどうやってするの?」ということでもなりふり構わず当たって砕けろの精神でガンガン突っ込んでいきます。色んなことが無茶苦茶ではありましたが、ポランティアを受け入れる組織を探すのでも、彼女は一か月以内に数百以上の団体とコンタクトをとって70以上の組織からボランティア機会を提供してもらうことに成功しています。プレゼンでもすごい緊張するタイプですが、誰よりも情熱的があるというのが一目でわかる発信力の強さがありました。

私はそのような中、みんなが漠然と進めてきたアイデアや成果物をより体系的に整理して、何が上手くいっているかを分析しチームのやるべきことの優先順位を可視化したり、プロトタイプやWebsiteを作ったりとデザインも担当しました。また販売見通しとその利益計画などにも一番精通していたので、ファイナンスも担当しました。

実際にこのプロジェクトのMVP(Minimal Viable Product)は、Facebookでスタートしましたが、実際にボランティアしたいという需要は大きく、立ち上げた瞬間、Facebook上で色んな国からメッセージをもらうことになりました。初めは自分たちのサービスの質がどうであれ、とりあえずPotential Customerとコミュニケーションして何とかマッチングさせていくということが重要で、毎日知らない人にコンタクトしていくといったスタートアップらしい営業もしました。

Facebookで作ったオフィシャルアカウントは、あまりに急に友達を増やしたり、知らない人に大量にメッセージを送り続けたりしたので、Facebookに不審なアカウントと勘違いされブロックされるなどの問題にもぶち当たりました。全てがスムーズにいったわけでもないですが、一連の流れはスタートアップがよく経験することなのかなと思い、「今思えば」大変貴重だったのかなと思います。

そうこうしている内にVenture Dayの予選があり、それをめでたく通過し、2020年12月5日にVenture Day当日を迎えました。コロナで結局オンラインとなりましたが学校のちょっとかっこいいWOW ROOMというシステムを使っての開催で、Youtubeにライブ発信されたので世界中で見られることになりました。

私は当日プレゼンではなく質疑応答のファイナンスを担当しており、想定Q&Aを準備して非常にドキドキしてましたが、そのような質問もなくあっさりと終了。全てのチームのプレゼンが終わり、結果発表で3位でチームが呼ばれた時は本当に嬉しかったです。

2人で45ページのビジネスプランを書く

またこのプロジェクトはVenture Dayとは別ににもBusiness Planを書くという課題もあり、2人で45ページものレポートを書いたり、Venture Day以外でのプレゼンもあったりと(これは私も担当)やはり負担が大きかったので、全てが終わった時にはちょっとしたやり切った感がありました。

私は日本に帰るのでこのプロジェクトを継続はしませんが(一部のメンバーは続けます)、あれだけ頭を悩ませて早く終わって欲しいとも思っていたプロジェクトですが、終わると少し寂しさも覚えました。3位入賞した時には色々な方からおめでとうというメッセージを頂き、このプロジェクトをやって良かったと実感しました。

おわりに

私にとって、思い出に残るVenture Projectとなりましたが、私たち以外にも様々な素晴らしい起業アイデアがあり、半分お祭り騒ぎみたいなこのVenture Dayの雰囲気もとても印象深かったです。

Venture Dayの様子
HAYA
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長かったIEカリキュラムの紹介は、今回で終わりです。次回からは、スペインでの留学生活を紹介していきます。