MBA留学を目指している方や、MBA後のキャリアについてご興味のある方、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?
- MBAで学べること・卒業後に仕事で役に立ったことについて知りたい
- MBAの学びが、卒業後のキャリアにどう活かせるのかを知りたい
- MBA卒業後、実際に働いている人の生の声が聞きたい
今回はMBA経験者であるSun(IEビジネススクールMBA @スペイン)とYusaku(UC San Diego MBA @アメリカ)が、上記の悩みについてお答えする座談会を企画しました!
この記事を読めば、『ハードスキル』と『ソフトスキル』の2つの視点から、MBAでの学びや、学んだことを卒業後にどのように仕事に活かしているかのイメージを持つことができます。
なぜなら、実際にMBA卒業生2人が、実体験をもとにリアルに解説しているからです。
ストラテジー
企業分析のフレームワークが学べました。仕事柄、新しいサプライヤーを調べることが多いのですが、MBAで学んだフレームワークをそのまま使いますね。
私は経営企画なので毎日使います。大量の企業のケーススタディを1000本ノックできたことは、今も活きています。毎日夜中まで、時間が限られる中で予習したのはいい経験でした。MBAの予習はディスカッションが目的なので、アウトプット思考の癖がついたのもよかったです。
私は企業のビジネスモデルを意識するようになりました。MBAのケースでは、歴史の長い企業から新興企業まで扱うので、時代と顧客のニーズに応じて中長期的にビジネスモデルを変えていくべきかどうかを考える癖がつきました。
歴史ある企業から最新の企業まで取り上げますよね。テック系ではGAFAMはもちろん、グローバルな有名企業は大体ケースで扱いました。
ファイナンス
コーポレートファイナンスの基礎を学びました。投資判断の際に、IRR、DCF、PBは仕事で使っていきます。一方で、資金をどう調達していて、どう使っているのかというのは、MBA前にはあまり意識していませんでした。
これまで体型的にコーポレートファイナンスを学ぶ機会がなかったため知らなかったのですが、企業がお金を調達してくるにもコストがかかる。調達コストを最小化するためにどうすべきか最適解を見つける、という基礎の基礎がわかりました。
そうですね。基礎の基礎を理解しておくだけで、仕事で活用したり、自分で理解を深めていくことができますね。
アカウンティング
留学中に、サプライチェーンとアカウンティングが結びついた瞬間がありました。企業の5大コストエレメント(Direct Material、Direct Labor、Manufacturing Overhead、GSA、Profit)を分析し、サプライチェーンのコストマネジメント活動が、どこに効いてくるのかが理解できました。
コストドライバーを見つけて、どんな活動に落とし込むべきか、サプライヤーにはどう動いてもらうべきか、グループ購買するべきかなど、これらの活動が財務諸表にどう影響するのかが見えるようになりました。
私は、英語の財務諸表が楽に読めるようになりました。会社分析も結構やったので、各社の定量分析もレベルアップしました。管理会計でも、原価計算とか配賦ルールなど、今の会社で適応されているルールやその背景を能動的に考えられるようになった。
Financial Statementの分析の授業は学びが多かったです。数字(定量)だけでなく、その数字の背景(定性)にあるストーリー読み解く必要があると改めて感じました。
リーダーシップ
教授が良かったので楽しかったです。日本ではリーダーシップを体系立てて学ぶ機会がないので(会社でも研修がない)。リーダーシップというソフトスキルやマインドセットを身につけるための第一歩として、まずはサイエンスやセオリーを学ぶことが必要だとは思ってもみなかったです。
例えば、リーダーシップの授業で最初に学ぶのは『Self-Awareness』です。親友や家族など30人に質問に答えてもらい、自分の強みが発揮されたときのストーリーをフィードバックしてもらいます。そこから共通点を見つけて自分の強みを発見する、というアクティビティをやりました。これが自分なりの『リーダーシップの形』を見つけていく最初の出発点になるんです。リーダーシップは後天的に開発できるスキル、という認識ができたので、一生かけて身に付けていく必要があると思いました。
MBAで一度知識を入れれば、日常や仕事でも伸ばせる機会がたくさんありますよね。
また、この授業のおかげで自分のリーダーシップスタイルを学べました。自分のリーダーシップのタイプはAffffiliateve leadership、つまり、関係構築型のリーダーシップだと気づけました。自分の強みがコミュニケーションだと認識できたことは、これからも一生の財産になりますね。
私は日本でのリーダシップと、海外でのリーダーシップの共通点と違うところを学べました。日本的な気遣い、勤勉さ、粘り強さなどは評価されますね。ただ、意見をはっきり言う、衝突を恐れない、ビジョンで人を動かすなど、自分に足りない部分も明確になりました。
リーダーシップがある人はポジションを明確に取っていた思い出があります。私はこう思うと言い切る。日本は自己主張をしないのが美徳ですが、米国のリーダーシップはそこが違うと感じました。
おわりに
今回の記事では、MBAの学びが卒業後の仕事やキャリアに、実際どう活かされているのかを紹介しました。
MBAは幕の内弁当のようなもので、あらゆる科目の基礎を学びます。こうした土台があることで、あらゆる専門家の人と会話ができたり、物事を多面的に考えられるようになったと思います。
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