社費MBA留学のリアル:MBA卒業後3年の振り返りインタビュー

⑤卒業後
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社費MBA留学を検討されている方社費留学中の方留学後に派遣元の企業に戻られた方、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?

  • 社費MBA生って卒業後どんな部署に行くの?
  • 留学後に年収上がる?
  • 留学費用の返還義務は?転職したいと思う?

今回はそんな悩みにお答えするために、欧州MBAを約3年前に卒業されたKさん(仮名)にインタビューしました。社費MBA生が必ず直面するであろう、社費留学後のリアルな悩みについて聞きました。

編集局
編集局

社費MBAに関わる全ての方に参考になる内容です。それでは早速はじめます。

自己紹介をお願いします

こんにちは、Kです。日系の事業会社(いわゆるJTC)に10年弱在籍したのち、欧州のビジネススクールに社費でMBA留学しました。卒業後は派遣元の会社に戻り、約3年が経過したところです。

社費MBA留学しようと思ったきっかけは?

私の在籍するJTCは、急速にグローバル展開を進めており、私もそういった分野で活躍したい、そのための準備や訓練の場として、どっぶりダイバーシティな環境に浸れるMBAに行こう!と、入社した頃から考えていました。

また、会社にもグローバル人材が少ない中で、MBA留学を通じて、自分の希少価値も上げられると考えていました。

幸いにも、社費選抜に合格し、欧州ビジネススクールを卒業、そして現在に至ります。

留学後はどの部署に配属された?留学経験は活きている?

留学後は、本社の経営企画に配属になり、会社全体の経営戦略の立案とその実行を担っています。経営に必要な知識を網羅的に学べるのがMBAと言われていますが、実際のところMBAで学んだことは基礎的な部分だけなので、実務の中でそれを何段階もレベルアップさせていく必要があります(MBAの知識は広くて浅いです)。

グローバルな案件という意味では、実際に仕事の何割かは海外案件なので、そういう意味ではMBAは活かされています。

一方、配属先が伝えられたのは卒業直前だったのですが、もっと早く配属先がわかっていれば、Elective(選択授業)では業務に直結するファイナンスや企業経営に関する授業をもっと取れたのに、と思います(社費MBAのデメリットの一つ)。

ぶっちゃけ年収は上がった?

ぶっちゃけ変わりません(笑)。もちろん昇格・昇給はしていますが、これはMBAだからではなく、単純に時期が来たからで、MBA留学をしていない同期と全く変わりません。そういう意味では、社費MBAは活かされていないという見方もできると思います。。

今後も会社に残るつもりでしょうか?

どこの会社も同じだと思いますが、卒業後の数年間は、留学費用の返還義務があります。学費だけの会社もあれば、生活費も含む会社もあると思いますが、ざっくり1,000万円程度は返還義務がある方がほとんどでしょう。

今は仕事が充実しており足元の転職の可能性は低いですが、当然ながら返還義務が切れるタイミングは意識しながら働いております。同時に、ゆるい形で転職活動(情報収集など)はやっております。

具体的には、職務経歴書の定期的な更新、転職エージェントとの定期的な情報交換、転職サイトへの登録と気になる案件があれば話を聞いたりしています。

転職サイトはLinkedInとビズリーチには登録をしており、1〜2ヶ月に一回程度、興味深い求人に関しては話を聞くようにしています(ご縁はありませんでしたが、選考を受けたこともあります)。

社費留学を考えている方へ一言お願いします

社費と私費のどちらがいいか?とよく聞かれますが、私はどちらでも構わない、それよりも早くMBAに行く方が良いという回答をしています。

MBAに行くことを決めているのなら、社費選考に受からなくて何年も無駄にするくらいなら私費で早く行った方がいいですし、社費で行ったとしても卒業後に辞める選択肢をと取ることが出来ます(留学費用の返還があると言ってもそれは私費と同じ条件になるだけです)。

MBAを卒業するまでに年を重ねてしまい、選択肢が狭まってしまう方がよくないと思います。

私の体験談が、今後MBA留学をされる方の参考になれば幸いです。

編集局
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貴重かつリアルなお話、ありがとうございました。

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