新米ママのグローバルMBA体験記⑥（転職活動と卒業後2年編）

当サイトでは、欧州MBA留学を目指す方に向けて、受験から渡航準備、現地での留学生活や卒業後のキャリアまでの、リアルな情報を提供しています。

当連載は、スペインIEビジネススクールの、Global Online MBA（GMBA）を卒業された、Yuiさんの体験記です。2019年頭に男の子を出産、そして同年6月にMBA合格、同年10月からMBAを開始された、Yuiさんの波乱万丈のストーリーです。

Yui

Yuiさん：ケニア生まれ、コートジボワール育ち。慶應義塾大学卒業後、サイバーエージェントに就職。6年目にウォルトディズニージャパンカンパニーに転職後、2018年に結婚、2019年に出産。2019年10月からIEビジネススクールのGlobal MBA開始。2021年3月に卒業し、現在は外資系IT企業にて勤務。

卒業してからゆるゆるやっていた転職活動に終わりを告げ、新しい仕事につきました。

何年後かにこの気持ちを読み返したいということと、オンラインMBA生の転職情報がなさすぎてとても苦労したので、私の体験を共有したいと思います。

転職活動について
MBA卒業から2年
おわりに

転職活動について

オンラインMBAなので、現職がある方がほとんどで、すぐに転職する人があまり多いわけではないです。もちろん転職する人もいるけど、自分の会社に留まり、少しMBA後休憩して、そのうちにポジションが上がって・・という人が多いイメージです。フルタイム（IMBA）の人は仕事を退職しているので、就職活動はもちろん活発（というより必須）。大きな環境の違いがあります。

同級生の転職事情

ただ、私の（海外の）同級生は、Term3の終わりくらいからどんどん転職していったので、本当にその人次第な気がします。大学院のサポートはというと、残念ながらフルタイムのIMBA生ほど手厚くはなく、コーチングの人を紹介してもらい、個別にその方々と連絡をとるということがメインでした。もちろん日本人はいませんでした。

私の転職活動

私は在学中からLinkedInを活用して色々な仕事を探したり、連絡してくれるエージェントと話をしながら進めました。本当に感謝したのはIEの幅広いネットワーク。様々な業種に卒業生がいるため、戦略コンサルにいる卒業生も、大企業にいる卒業生も、ユニコーンにいる卒業生も、VCも、どこでもすぐに相談できる人がいて、本当に助けられました。LinkedInでいきなり連絡したらその日の夜にいきなりコールをしてくれた卒業生の方がいたり、私の興味のある会社に勤めている、IEに関係のないご友人を紹介してくださった方がいたり。

Yui

私が最終的に行くと決めた企業も、IEの方のリファラルでした。本当に感謝しかありません。

私は、外資×ITで英語をバリバリ使うポジション、かつキャリアチェンジしたいという強い希望があったので、キャリアエージェントの方に一貫してその要望を伝えていたのですが、MBAを取ったところでキャリアチェンジは難しいよということをほぼ全員に言われ、「ガーン」と毎回悲しい気持ちになったのを覚えています。

毎回提案されたのはコンサルで、市況的に採用が活発なことと、給与水準や仕事内容を鑑みてMBA卒業生にGeneralに勧めているのだろうなと思いました。

相談できる人も多くなく、キャリアエージェントの方と話した後に、一人で悔しさに号泣したこともありました。あの時、諦めなくて本当によかった。

とはいえ、コンサルには自分もすごく興味があったので、いくつかMeet upに出たり実際に受けたりしました。その度に、ダイバーシティ推しなので、まだまだマイノリティの女性は採用されやすいから志望した方がいい！と言われ、さらに素晴らしい女性パートナーの方を紹介いただいたりしました。

ただ、実際の働き方（出張があったり、激務だったりetc）を考えると、自分はその選択肢を取ることができませんでした。そして、よりグローバルな環境で働くことは譲れませんでした。

そして、結局、色々受けた結果、すごく信頼できる外国人のエージェントの方から紹介してもらったGAFAの一つと、戦略コンサル一社と、IEの仲間に紹介してもらった今の会社に内定をもらうことができ、今の会社に行くことを決めました。

なぜ今の会社を選んだかというと、、自分はキャリアを築く中で、キャリアのストーリーというのを非常に重視していて、今の会社が一番そのストーリーにフィットしているからでした。

新卒で、スタートアップが大企業になる超成長期を体感し、大企業に転職し組織を学び、両方を体験してわかった自分の好みは、超成長企業でどんどん攻めること＆Global企業だったので、今の会社の、スタートアップカルチャーだったり超成長しているところ、そしてHQが海外であるGlobal企業であることは運命的だったかなと思っています。

そして、ママであることが変わらない以上、働くFlexibilityは捨てられない。毎日出社して残業をすることはできないし、休日出勤や出張が頻繁にある会社は選択肢に入れられませんでした（うちは夫もバリバリ働いているのでなおさら）。だから、忙しくてもFlexibilityのある会社は大前提で考えていました。

会社の名前やブランドじゃなくて、今の自分の成長意欲と状況、会社の中身とポジションのポテンシャルで純粋に一番好きになった会社を選んで半年が経ちましたが、楽しくやれているのでよかったです。

キャリアチェンジは、変わってからが勝負なので日々トライアンドエラーですが、挑戦することはやめずに、一歩ずつ頑張って行きたいと思います。

Yui

キャリアチェンジで悩んでいる人に本当に届けばいいなと思うのですが、自分で信じて努力し続ければ、きっと納得いく会社に出会えると思いますので、辛くても頑張ってください！

MBA卒業から2年

MBA卒業したらみんなどうなるんだろう？変わるの？と気になる方も多いと思いますし、最近よく質問も受けるので、ちょっとだけ私の事例をご紹介します。

2021年9月に、今の会社（外資系IT企業）に転職して1.5年（執筆時）がもうすぐ経とうとしていますが、とにかく色々ありました。会社の絶好調成長時期から、世界的な経済ダウントレンドからのレイオフ（今もなお進行中）、買収に伴う会社の仕組みやプロセスの変更など・・・とにかく幸運にもこの1.5年はすごく忙しかったし、すごく成長できた時期だと思っています。

また、副業も始めました。どんなに忙しくなっても、GMBAと同じくらいかな？でもあの時ほど読み物が多くないし、仕事はお金もらえるし。という感じで、信じられないほど広がったキャパシティで、仕事において焦ることがほとんどなくなりました。

これから卒業される方へのアドバイス

これから卒業される方、入学される方に一つアドバイスができるとしたら、卒業後、限界までチャレンジしてみてください。別に忙しいことが素晴らしいとは全く思わないのですが、私たちは人間なので、環境に左右されてしまうのです。卒業後、大企業（じゃなくてもどこでもいいですが）でのんびりやってしまったら、ゆったりした時間を久しぶりに過ごすことが日常になってしまったら。なかなか戻ってこれません。

IE のGMBAで死ぬほどの大変な思いをした後は、ゆっくり休みたくなるのですが（めちゃくちゃわかる）、ちょっと休んだら戻ってきてほしい。MBA後のキャリアはそこで決まる、とも私は思っています。

もちろん全ての仕事にMBAで学んだことが活用できるわけではないですが、座学のMBAから現場に出て、経験の幅を広げるためにも色々なことをやりたいなと私は思っています。

あと英語・・・私は幸運にも毎日仕事の7割くらいが英語なので、MBAの時より自信がついてきていますが、やらなくなると一瞬で忘れると聞くので、ぜひ使ってほしいです。

キャリアにおける目標設定のやり方

そんな老婆心的なアドバイスはさておき、私が意識してここ数年必ず実行している目標設定についてご紹介させてください。

変化対応力が大事ということをマネジメントの授業でも学ぶと思いますが、なかなかこの力を醸成するのは難しいです。特に日本人は苦手だと思います。それは、日本の、小学校から付き合う地元の友人を生涯大事にする文化だったり、コミュニティだったり、外国からの影響だったりが少なかったからという文化背景が大きいと勝手に思っていますが。

堀江貴文さんも、「変化に対応できる人が活躍する」と何年も前から仰っているように、私たちは変化に強くならなければならないし、波に楽しく乗れるようにならないといけないと痛感しています。

ということで、私は何年か前から年に一度は必ず、自分の人生に大きな変化を追加するということを意識しています。

普通に日本に暮らしていて、普通に仕事していたら何年も状況が変わらないことなんて当然かと思うのですが、それを意識的に変えていくことで変化に強くなるという狙い。仕事じゃなくてもなんでもいいんです。私の事例でいくと、下記のようになります。