【MBA対談】 欧米ビジネススクールで見たダイバーシティ(FB・スケジュール編)

③留学中
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MBA留学を目指している方や、将来グローバルにキャリアを築きたいと思っている方、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?

  • MBAスクールのダイバーシティ事情を知りたい
  • 日本人が海外MBAで直面する異文化コミュニケーションの課題を知りたい
  • グローバルビジネスの現実や課題を知りたい

今回は海外MBA経験者である、Yusaku(UC San Diego MBA @アメリカ)と、Sun(IEビジネススクールMBA @スペイン)が、上記の悩みについてお答えする座談会を企画しました!

この記事を読めば、『フィードバック』、『スケジューリング』、『コミュニケーション』、『信頼』の4つの視点から異文化コミュニケーションの課題と解決策が理解でき、留学前にマインドセットを醸成することができます。

なぜなら、実際にMBA生が海外ビジネススクールで直面した課題と対策を、『欧米両方の視点』で議論・解説しているからです。

是非、欧米ビジネススクールの生きた情報を活かしてこれからの留学に臨んでください!

Sun
Sun

全部で4つのテーマのうち、今回はフィードバックスケジューリングについて紹介していきます(続編のリンクは最後に!)。

Yusaku
Yusaku

個人によって当然違い、絶対的な正解はないのが前提ですが、国や文化によって大まかな傾向はあります。それを事前に押さえておくだけで、異文化コミュニケーションが相当スムーズにいくこと間違いなしです。

フィードバック

ダイバーシティな環境では、フィードバックはとても重要です。なぜなら、フィードバックはお互いのGAPを埋め、学び合う絶好の機会であり(フィードバック=ギフトと言いますね)、チームのモチベーションや仕事の生産性にダイレクトに影響するからです。

Yusaku
Yusaku

MBAでは教授から学ぶ以上に、多様なバックグラウンドを持つ同級生から学ぶことも重要です。

ポジティブフィードバック

MBAでは、同級生みんながポジティブな言葉をかけてくれます。Amazing! You are the best! You are the man!など、こうした声かけをしてもらうことで自信がつき、チームに貢献しよう、もっと頑張ろうという気持ちになれますよね。

Sun
Sun

ポジティブフィードバックは何百回でも何千回でも繰り返すべきです。私も、みんなの前で、一対一で、チャットで色々なところで、頻繁にポジティブな言葉をかけるようにしていました。

Yusaku
Yusaku

米国では、会話のきっかけやコミュニケーションの潤滑油として、相手の身に付けているものを褒めたりします。クラスメイトでリーダーシップがあると感じた人は、意識的にやっていた気がします。

Sun
Sun

欧州でも相手を褒めることは重要ですが、特に米国出身のクラス代表は、かなり意識的にやっていたと思います。褒められたら、謙遜せずに、素直にThank you!というのがポイントです。

ネガティブフィードバック

ネガティブフィードバックは気をつけるべきです。伝えるタイミング、場所、内容を間違えると、相手のモチベーションに大きく関わりますし、人間関係にも大きく影響する可能性があります。

一方で、適切に伝えることで、相手の成長につながったり、パフォーマンスが大きく上がるため、リーダーには欠かせないスキルですね。

Yusaku
Yusaku

米国では、基本的には直接的なコミュニケーションが好まれますが、ネガティブなフィードバックについては例外になります。

Sun
Sun

これは欧州のMBAでも同じで、他の人がいるところでネガティブなフィードバックをすることはあまり好まれません(授業でのグループ振り返りなどは例外)。

ネガティブフィードバックのポイントは以下の3点です。

  • ネガティブフィードバックは1対1
  • ポジティブな言葉を伝えてから、ネガティブにうつる
  • 批判に終わらず、建設的な提案を付け加える
Yusaku
Yusaku

留学中に思ったのは、ネガティブなフィードバックは自分から意識してもらいにいくことが大切。例えば、「もっとこうした方が良いか?」「あの時の行動はあまり適切ではなかったか?」と言った内容です。

Sun
Sun

また、ネガティブなフィードバックを1対1で伝えられる関係というのは、意外と難しかったりします。私の日本人同級生が、ある日グループメンバーと数時間話し込んでいることがありました。重い雰囲気だったのであとで聞いたら、そのメンバーがチームで合意した内容をやってこず、周りに迷惑をかけたことをたしなめていたようです。

こうした話ができる関係というのはとても重要で、「チーム全体の生産性を上げ」、「お互いに学ぶことができるチーム」につながっていきます。

米国式フィードバックのコツについては、Yusakuのブログに詳しく書いてありますので、こちらから。

スケジューリング

これははっきりと目に見えるカルチャーギャップですね。日本はもっとも時間に正確な(厳しい)文化の一つなので、時間にフレキシブルな同級生と過ごすと、ストレスが溜まることがよくあります笑。

時間通りに来ない

Sun
Sun

私が住んでいるスペインは、フレキシブル側です笑。教授も「(授業ですら)5〜10分はスペインでは遅刻ではない。」と明言しており(笑)、同級生も開始時刻が少しすぎたころにようやく集まってきます。

Sun
Sun

一度、授業の前にコロンビアの同級生とワークをしていたのですが、「(私の心の声:もう5分前だから行かなきゃ、いや待てこう言ってみよう)5分前だと日本の感覚だとヤバイんだけど、どう思う?」、「まだ5分もあるやん(笑)」という返答でした。


こういう風に、文化の違いをネタにしながら、相手とのGAPを埋めるのは有効なテクニックです。

他にも、「日本的な細かすぎるやり方になっていないか?」、「俺は日本のやり方に慣れているけど、適切か?ストレス感じないか?」といった言い方をすると、角が立たずに便利です。

授業でもこうなので、グループワークも同様です。私の最初の3ヶ月を過ごしたグループは、時間通りに全員が集まったことは一回もありませんでした(!)。

Sun
Sun

私が取った対策は、時間通りに着いたら(誰もいないので笑)、ホワイトボードに議論すべき内容とストーリーをあらかじめ書いておき、自分のやりたい方向に持っていくことでした。また、遅刻するのは良いので、到着時間を伝えるようにしてもらい、時間内にやるべきことを終わらせるように段取りを組んできました。

Yusaku
Yusaku

米国は、意外と時間に厳しく、米国出身者は比較的時間通りに来ます。時間通りに授業を始め、遅れた人には容赦ない教授もいます。二人の意見が一致したのが、インドと南米の同級生は「フレキシブル」な傾向が強いようです。面白いのが、教授でも文化によって時間に対する厳密さが違い、インド系や南米の教授は比較的時間に寛容だったりします。

Sun
Sun

私の学校は、スペイン語圏の教授が半分くらいを占めるので、基本フレキシブルで、時間に厳しい米国、ドイツやオランダ、北欧系の教授も、本当は時間通りにやりたいのだが、スペインの学校なので泣く泣くスペイン時間に合わせているという気持ちが見えて、面白いです。もう一つ興味深いのが、Face to Faceで遅れまくる同級生も、オンラインミーティングには比較的時間通り来ます。オンラインだと待たせることに申し訳なさを感じるのかもしれません。


プライベートの集まりはもっと「フレキシブル」です。

Yusaku
Yusaku

クラスメイトのホームパーティーでは、17時スタートで時間通りにいくといつも私とベトナム系アメリカ人の2人しかいませんでした。

Sun
Sun

スペインは夕食時間が夜の8〜9時とかが普通なので、ホームパーティは夜遅くに始まります。私も時間通りに到着して(ホストしかいません笑)、少人数のうちにじっくり話し込む。そして早めに帰るようにしていました。

締切の感覚の違い

じゃあ日本が素晴らしいのか、というとまた違います。時間にフレキシブルな分、締切前の集中力は半端ないです。

プレゼンを例に挙げると、日本の感覚だと、1週間前に叩き台を作って、3日前に合わせて、前日に練習して、当日迎えるというようなスケジュールをイメージすると思います。

グローバルスタンダードは全然違っていて、前日に議論とスライドを作って、当日朝に軽く練習して本番だったりします。しかもプレゼンが上手なので、クオリティが高かったりします。

Sun
Sun

日曜夜に締切のレポートを、週末旅行に行った帰りの新幹線で書き上げて、締切10分前に提出なんてこともありました。もちろん私の担当の課題ではないです笑。


時間に厳しい日本人だからこそ、締切のリマインドや、事前に議論の叩き台や役割分担を作って送ったりすると、とても喜ばれます。

英語にハンデがある日本人は、プレゼンは原稿作って十分に練習したいでしょう。なので、彼らのペースに合わせずに、自分がスケジュールを握り、早めに締切をリマインドし、少なくとも自分のパートは完成させるようにしたいですね。

Sun
Sun

極端な例(実話)ですが、あるグループプレゼンの課題で、一人スライド5枚ほどに分担しました。私は原稿を作り、ネイティブチェックを入れ、前日に練習をして望んだのですが、当日の朝に来たネイティブの同級生が「俺のパートはどこ?これね、たった5枚か。」と言って数分練習して本番に突入したことです。「え!!??」と思いましたが、普通にプレゼンをしていました。

なので、彼らの時間軸に合わせると当日までスライドができていないとか平気で起こるので、それは自分でチームを動かすことが必要です。

Sun
Sun

役割分担をBy nameで決めておくことは大切です。これをやらないと、誰もやっていないという状況が生まれ、しわ寄せがチームや自分に返ってくることがあります。

Yusaku
Yusaku

私も同じような経験があります。得意の分野で議論をずっとリードしてきた課題があり、最後スライド30枚のプレゼンをする必要がありました。メンバーが「Yusakuが一番よくわかっているし、議論をリードしてきたのでプレゼンも一人でよろしく!」と言われましたが、さすがに一人でその量はしんどいし、Q&Aもあります。英語でやるとすると、とんでもない練習量が必要ですよね。この時は、最後はグループでプレゼンをする方向に持っていったので助かりました。

Yusaku
Yusaku

今思い返すと、議論をリードするだけでなく、チームメイトをどう巻き込み、delegationしていくかとをもっと考えておくべきでした(マネージャー以上で必要なスキル)。

Sun
Sun

私はPeriod1と2の両方のグループで、チームの課題管理とスケジュールを握っていたのですが、最初は「何を、誰が、いつまでにやるか」を決めれば回るでしょう、と事務的に考えていました。しかし、徐々にそれだけではダイバーシティなチームは全く動かず、「なぜやるのか?」を明確にしてチームをモチベートすることが一番大事だと思うようになりました。

Yusaku
Yusaku

まさに「Whyからはじめよ」ですね。

おわりに

Yusaku(米国MBA)Sun(欧州MBA)の両方の視点から、異文化コミュニケーションの課題「フィードバック・スケジューリング」を紹介してきました。

Sun
Sun

個人によって当然違いますし、絶対的な正解はないのが前提ですが、国や文化によって大まかな傾向はあります。それを事前に押さえるだけで、異文化コミュニケーションがスムーズにいくこと間違いなしです。

4つのテーマのうち残り2つ、「コミュニケーション・信頼」については、Yusakuのブログで紹介しています。

Yusaku
Yusaku

異文化コミュニケーションについて、コミュニケーション・信頼がテーマの記事はこちらから!

この対談の元となっている、MBA全員必読というべき本がこちらですので、留学前に読んでみてはいかがでしょうか?(コミュニケーションの授業はこの本を使っていました)

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