一部のMBA生にとって鬼門となる、オペレーションの授業。トヨタ生産方式、カンバン、アンドンといった日本語が多く出てくる一方で、計算をゴリゴリ行い、部分最適について取り上げていくので、全体像が掴めないまま終わってしまう可能性が高いです(私もそうでした)。
ちょっと厳しい言い方をすると、いくらインプットをしても定着していなければ、その時間は無駄になってしまいます。今回は、こうした落とし穴を避けるために、オペレーションの全体像を紹介していきます。
オペレーションズマネジメントとは?
どの学校でも必修で扱う科目で、IEではPriod2で学びました。
IEの授業内容を詳しく知りたい方はこちら
なぜオペレーションは難しいのか?
とにかく全体像の把握が難しいです。そこで、3ヶ月分の授業内容を一枚の図にまとめました。
ピラミッドの一番上に組織の目標があり、目標に沿ってどのオペレーション能力(効率性、正確性、柔軟性)を重視するかを決めます。重視する項目が決まると、適切なプロセスフローをデザインします。こうしたプロセスフローに沿って、品質と数量をマネジメントしていくことが現場の仕事です。
現場のオペレーション一つ一つが、組織全体の目標に沿って設計されている(=全てがつながっている)というのがポイントです。
ビール事業のケース
大手飲料メーカーのビール事業を例に考えてみましょう。組織の目標は、市場のシェアをとりビール事業で利益を生み出すことですね。
この時に重視すべきは、効率的にビールを生産すること、そのため大量生産に向いている「ライン生産方式」を採用します。品質を一定に保つことができるようになれば、次は、需要のトレンドに基づいて、最適な供給体制を整えるのが現場のオペレーション担当者の仕事です。
最適な供給体制とは?
現場のオペレーションをどう最適化するのか。全ては需要予測から始まります。
需要予測に基づいて販売計画を立て、原材料を用意し、生産、販売していきます。もう一度言いますが、大事なのは「全てのプロセスがつながっている」ということ。これをゲームで痛いほど体験していきましょう。
ゲームはどうやって進めるのか?
ビールは気温や大きなイベントによって需要が変動します。どれくらい売れるの?これをプレイヤー同士でワイワイ話しながら考えていきます。
需要予測をしたら、必要な原材料を発注して、生産していきましょう。ポイントは、在庫量を見ながら発注をかけていくこと、需要の増大に合わせて工場の能力をアップさせていくことです。
こちらも、ワイワイ進めていくため楽しいだけでなく、互いの学びやミスをシェアすることで、高い定着率が可能になります。
ゲーム自体はとてもシンプルなので、初心者から上級者までどなたでも楽しむことができます。
体験者の声
今まで、様々な業界の方に参加頂きましたので、感想をまとめてみました。
生産計画に沿ってサプライヤーさんから部品を調達する業務を担当しているが、お客さん(需要)あってのビジネスというのを忘れていた。全体のつながりを学ぶことができた。
自動車メーカー、20代男性、購買
ボトルネックの大切さを改めて学んだ。日々の業務でも、ボトルネックは至る所に発生しているなあと思った。
ソフトウェア、30代女性、開発
在庫や生産など計算で最適解を出せる部分と、需要予測という正解のない問題の両方を体験できて学びが多かった。
コンサル、30代男性(2回参加頂きました!)
おわりに
ビジネスプロセスを最適化するためには、「全体像を把握して、最適なプロセスを設計していく」ことです。自分の業務が、全体にとってどんな意味があるのかを考えることはとても重要ですよね。ゲームで楽しみながら、全体像の把握とプロセス設計を学んでみませんか?
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