スペイン観光の第3弾は、私が住んでいるスペインの首都マドリードです。2020年8月に、家族全員で「地球の歩き方」で星3つが付いているような有名どころを中心に回りました。今回の記事では、それぞれの感想を書きたいと思います!
この記事のライター(HAYA):2020年1月にIEビジネススクールに入学。Venture Dayでファイナリストに残り、日本人過去最高の3位を獲得。
プラド美術館
12~19世紀のスペイン、イタリア、フランス、フランドル絵画を展示しており、スペインが誇る三大巨匠の作品が見られます。三大巨匠とは以下の3人です。
・ベラスケス Diego Velasquez 1599-1660
24歳の若さでフェリペ4世の宮廷画家になり、以後30年以上、国王一家の肖像画や宮廷を飾る絵を描き続けた。代表作 『Las Meninas(女官たち)』
・ゴヤ Francisco de Goya 1746-1828
宮廷画家として出世したが、晩年は残酷さや無力さなど人間の内面を描き出す作品を残した。代表作『カルロス4世の家族』『着衣のマハ・裸のマハ』
・エルグレコ El Greco 1541-1641
トレドで半生を送る。鮮やかで独特な色彩、デフォルメされた人体表現など作品には独自の神秘的な宗教観を反映。代表作『聖三位一体』
閉館2時間前は無料開放していますが、そのスロットで見学するには事前オンライン予約が必要で、私が見た時は1か月先まで埋まっていました。コロナ渦で並ぶほどではありませんでしたが、有料時間でも館内は結構人が多かったという印象です。
またプラド美術館の出口には、王立植物園があります。8ヘクタールのスペイン最大の標本館で、様々な種類の植物があるのですが、何よりも新緑の木陰で散策ができて、子供が楽しくはしゃぐことができるのが魅力です。
王宮
1734年にフェリペ5世が王宮建設を命じ、イタリアの建築家サバティーニらによって1764年に完成。現在も公式行事に使われているようです。フランスのヴェルサイユ宮殿をお手本に造られただけあってか館内はとにかく豪華!スペイン王室とは1700年のフェリペ5世の即位に始まるスペイン・ブルボン家で、3度の中断を挟んで現国王のフェリペ6世に至りますが、今の王室の人気は低いようです。前国王が亡命など現在ニュースを騒がせていますね。
そんな王室ですが、館内は豪華で見ごたえあり、私達が行った時は人も少なかったのでゆっくりと楽しむことができました。王室の向かいにアルムデナ大聖堂があり、王室の広場からはCampo Del Moroという広大な庭が一望できて一度は行く価値ありです。
サンミゲル市場・マヨール広場
サンミゲル市場は1916年に建てられ、2009年にリニューアル。スペインで最初にオープンしたグルメ市場と言われています。タパスからパエリャ、スイーツまで幅広く楽しめます。コロナ前の2019年12月に訪れた時は人がごった返しで、注文するのも一苦労でしたが、今はお店も半分しかオープンしておらず、かなり空いています。私達はベビーカーで中に入ることができました。(コロナ前だと絶対に無理。。)それでもタパスを注文してその場で食べることができます。有名なだけあってそこまでお値段は安くないです。
サンミゲル市場の隣にはマヨール広場があります。フェリペ3世の騎馬像があり、レストランやカフェに囲まれた場所で、普段だとここも観光客で混雑している場所ですが、私が8月に行った時はほとんど人がおらず、非常に空いていました。
ソフィア王妃芸術センター
ピカソが生誕した1881年より前の作品はプラド美術館に、それ以降の作品はこちらに展示されているようで、現代アートを所蔵する美術館です。現代美術の巨匠ピカソとダリなどの作品を見ることができます。
・ピカソ Pablo Picaso 1881-1973
最も多作な美術家であると『ギネスブック』に記されている。有名な『ゲルニカGuernica』はドイツ軍によって爆撃されたゲルニカの惨事を、パリ万博の作品のテーマに取り上げ、戦争の怒りと生命の尊重を全世界にアピール。
・ダリ Salvador Dali 1904-1989
無意識の探求を目的としたシュルレアリスム「超現実主義」の代表的作家。自分の制作方法を”Paranoiac Critic”と称し、写実的描法を用いながら、多重イメージなどを駆使して夢のような風景画を描く。
現代美術だけあってか、私にはゲルニカ以外、良さがさっぱりわかりませんでした。笑 余談ですがダリはNetflixの超人気ドラマ『ペーパーハウス(La Casa De Pabel/Money Heist)』のマスクとして使われました。私達は閉館前の無料開放時間に行きましたが、プラド美術館と違い当日その場でオンライン登録して入ることができました。無料開放時間で、プラド美術館の有料時間と同じくらいの人混みかなといった感じです。
ティッセン・ボルネミッサ美術館
プラド美術館・ソフィア王妃芸術センターと並ぶ、3大美術館の一つ。ティッセン・ボルネミッサ男爵が親子2代にわたって収集したコレクションが展示されています。最大の魅力は中世から近代までの西洋美術の流れを一気に辿ることができることです。2階、1階、地上階の順に回ると年代を追って鑑賞できます。
・2階 15~17世紀の作品
クリスティスの『枯れ木の聖母』、ホルバイン『英国王ヘンリー8世の肖像』やミケランジェロの師事のギルランダイオ『ジョヴァンナトルブアーニの肖像』が有名。
・1階 17~20世紀初頭までの作品を展示
印象派、後期印象派、フォービズムの作品群が充実。代表的なのはマネの『乗馬服の婦人』。他にルノアール、ドガ、ゴッホの作品が展示。
・地上階 20世紀の作品
キュビズム、シュルレアリスム、ポップアートなど。有名な作品はピカソの『鏡を持つアルルカン』。ダリの作品もあり。
ピンクを基調としてお洒落な館内ですが、何とか言っても作品点数が非常に多いです!とても小さな作品もあり(『枯れ木の聖母』は小さすぎてはじめは気づきませんでした、笑)、全て見ようとすると後半から目が疲れてきました。。ただルネサンスの宗教画から風景画にかわり、印象派から現代アートまでの移り変わりを見ることができて、とても興味深かったです。後半に行くにつれて人が少なくなっていったかなという印象です。
レティーロ公園
プラド美術館の東側に位置する140haにも及ぶ非常に大きな公園。緑の多い市民の憩いの場となっていますが、日差しが強い日はかなり暑いですが、木陰が多くあるのでそこで休むことができます。公園内にはアルフォンソ12世の記念像が立ち、展覧会場として利用されるベラスケス宮殿やガラスの宮殿があります。コロナが気になるこの時期でも、公園ということもあってかたくさんの人が訪れていました。子供向けに滑り台やブランコもありますが、公園自体が大きい割には結構しょぼいです、笑 (マドリードの公園はどこもそうですが、、)
チュロス屋さん と ジェラート屋/アイス屋さん
スペインを代表するスイーツがチュロスです。マドリードにもいくつか専門店があり、チョコラテにつけて食べるのが一般的で、チュロス自体はそんなに甘くありません。一番有名なのはSan Ginesというマヨール広場の近くにある超老舗のお店。
普段はすごい人混みなのでしょうが、コロナの関係で並ばずにテラス席で座って食べることができました。他にもローカルのチュロス屋さんが多数あって、学校の近くのMayomaというお店はチョコラテとチュロス5本のセットで2.5€と安く、非常に美味しかったです。
ジェラートは、イタリア発祥ですがスペインにもお店があります。Gelateria La Romanaというお店は妻が超絶美味しいというの食べに行ってみました。笑 まずお店が非常におしゃれで、ジェラートは乳脂肪分が4〜8%と低い(アイスクリームは8%以上のものを指す)ようですが、このジェラートは濃厚な味がして確かに非常に美味しかったです。
またレティーロ公園の北にMaison Glaceeというこちらはアイス屋さんがあり、店内は非常に綺麗で可愛らしく、女性は一度は寄ってみたいところだと思います。
バス移動のススメ
観光場所の話でないですが、子連れの移動手段にはバスがお勧めです!カードで大人一回1.2€で乗れますし、何よりマドリードのバスはベビーカーに優しいです。バスの乗り降りの段差が少なく、ベビーカー用のスペースも十分にあります。人もそこまで乗っていませんでしたし、子連れだと席を譲ってくれることが多いです。またGoogle Mapで表示されるバスでの到着予想時間より、いつもちょっと早く到着する気がします。
マドリードは地下鉄も充実していますが、プラットホームはかなり地下深くだったりするのベビーカーでは一苦労です。またタクシー系アプリはUber、Cabify、 Freenowが利用できますが、もちろん公共交通機関に比べれば割高になります。
終わりに
コロナが心配されましたが、20年8月時点では色々と回ることができました。他のマドリードの有名どころで体験できなかったのは、スペイン広場とサンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムでしょうか。スペイン広場は工事中、スタジアムは今は無観客試合なのでサッカーの試合は行われていません。
マドリードの歴史を簡単に理解したい!という方には、Sunの記事がとても参考になりますので、リンクを貼っておきます。
以上、3回に渡るスペイン旅行の記事はこれで一旦終了です。この夏しか旅行するタイミングがなかったので、かなり集中的に回りましたが、コロナが心配される中、旅行中も常に清潔に保って子供2人の面倒を見てくれた妻には感謝の気持ちでいっぱいです。おかげ様で子供も無事何も体調を崩さず、旅行をすることができました。