IEに入学し、6ヶ月間のCore Period(必修)、5週間のLab Periodを終えると、残りは3ヶ月のElective Periodになります。そして、卒業間際にFinal Projectを完了させると、無事にMBA留学を終えることができます。
どのチームも最初はだらけますが、卒業間近に、驚異の集中力で仕上げてくるのが、グローバルMBA生の凄さです。
Final Projectとは?
1年で学んだことの集大成として、実際のプロジェクトに取り組み、最終的にレポート提出と発表をします。卒業の単位に認定されるので、全員が取り組むことになります。
PJはいくつかのパターンから選ぶことができます。
- IEが提携する企業のPJに参加
- 自分たちが選ぶ企業のPJに参加
- 起業PJ
1は、世界的な大企業からNGO、スタートアップまで様々なPJがあります。2は、社費派遣の人が自分の会社を選んだり、ファミリービジネスを選んだりします。3は、起業を目指す人たちが、自分たち自身のビジネスアイディアで進めていきます。
私は変則的で、1.企業PJを選びつつ、3.起業PJも同時に進めることにしました。2倍の負荷がかかったので大変でした。
PJの流れ
卒業間近に発表とはいえ、数ヶ月かけてPJを進めていきます。今回は、1. 企業PJの流れを説明していきます。
チーム決め
自分たちでチームを組みます。私は最後までダイバーシティ溢れる環境でした。
企業とのマッチング
色々な分野の企業がいます。GAFAMと呼ばれる企業や、グローバル大企業から世界中のスタートアップ、NGOなど、自分たちがやりたいPJを選ぶことができます(抽選あり)。
私たちのプロジェクトは、英国のモビリティ系スタートアップに決まり、彼らのデジタルマーケティング戦略と、新市場への拡大戦略の策定をすることがテーマでした。
授業
プロジェクトに必要な知識をインプットします。内容は、ストラテジーの授業に近く、ビジネスの現状分析、課題発見、解決策の一連の流れを学ぶことができました。
アカデミックメンター決め
自分たちの好きな教授にメンターになってもらえます。私達はGAFAでデータサイエンティストの仕事をしている、バリバリの実務系教授にお願いしました。
会社とのキックオフ
英国のスタートアップの創業者(CEOとCMO)が我々のカウンターパートで、実際にスタートアップで働くような擬似体験ができました。マドリードから飛行機ですぐ行けるので、本当は現場を見にいきたかったのですが、コロナの影響で叶わず、最初から最後までリモートで完結しました。
クライアントは英国、メンターの教授は米国在住、学生メンバーはマドリード、ドバイ、日本、豪州に分散していたので、超絶グローバルリモートワークでした。
PJ進行
同じクラスの5人でメンバーを組んだので、人柄や性格は把握しているのですが、コミュニケーションが何より難しかったです。
フルリモートで仕事のやり方も文化も違うし、単発の仕事なので、使うソフトウェアから仕事の進め方まで、根気強くコミュニケーションを進めていきました。
メンバーが少しでもモチベーションが上がるように、少しでも仕事が前に進むように、私はファシリテーションに注力しました。課題については、新市場への進出パートを担いました。
最終発表
世界中にメンバーが散っているので、発表自体は教室とオンラインのハイブリッド方式で行われました。メンターの教授は米国から参加、スタートアップは英国から、審査員は教室や世界各地から参加していました。
発表とレポートを提出して、完了です。
振り返り
英国のスタートアップ創業者と一緒に、CSO(戦略)やCMO(マーケティング)の立場から、事業戦略を考え抜いたことは、とても貴重な経験でした。1年間を通じて学んだビジネスの理論を、アウトプットすることができました。
何より、ダイバーシティのチームはアイディアが多様なのでとても魅力的ですが、大変な場面が多かったですね。