社費MBA留学を目指している方、社費か私費で迷っている方、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?
- 社内選考はどんな流れで進むの?
- 社内選考ってどうやって準備するの?
- 社内選考で合否を分けるポイントは?
スペインMBA留学ナビでは、多くの社費MBA志望の方からご相談を受けていますが、過去にアドバイスした方の中から3人を選び、その方々がどのような準備をしたのか、どんなアドバイスをしたのか、社内選考の結果はどうだったのかを解説します(本人が特定できないように、内容はぼかして書いています)。
社費MBAを目指す全ての方に参考になる情報をまとめました。それでは早速始めます。
社内選考のポイント
具体例を紹介する前に、社内選考を通過するために必要な3つの視点を押さえましょう。
- 普段から意識すること(社内制度の把握、仕事で成果を出す、英語力向上)
- 選ぶ人の目線で考える(辞めない、タフ、目標が明確、会社に貢献)
- 論文や面接のポイント(Why MBAの具体化が大事)
上記の内容をまとめていますので、まずはこちらをお読みください。
2回目で合格した営業さん
食品関連企業で営業を10年ほどやっている営業さんは、話を聞いた時に間違いなく合格すると思いました。ポテンシャルがあるのはもちろんですが、Why MBAを自分なりに考えており、多くのMBA経験者の話を聞きながら、それをブラッシュアップしていました。特に下記の3点が素晴らしかったです。
仕事で成果を出している
営業さんは、海外留学や駐在の経験はありませんでしたが、海外大型案件を決めたという大きな成果がありました。また、地頭の良さと粘り強さが仕事のエピソードから感じられました。海外企業との仕事を通じて豊富なエピソードがあり、成功だけでなく失敗や苦労した経験も多いため、手札は十分でした。
Why MBAが具体的
営業さんは、このように仕事で成果を上げつつも、グローバルビジネスにおける課題を強く感じており、自分に何が足りないのかが明確で、MBAが必要だというストーリーが具体的に語ることができていました。また、MBA後に会社にどう貢献するかもカバーできていました。
こうした社費合格に必要な視点を漏れなく押さえるためには、複数のMBA経験者や関係者に話を聞きながら、主体的にモレヌケを潰して行く必要があります。
英語のスコアを取得済み(IELTS7.5)
MBA予備校のアゴスに1年前から通っていて、社内選考の出願時にはIELTS7.0だったが、面接までに7.5に到達しました。素晴らしいですね!
アドバイスと選考結果
何度かアドバイスや面接練習でサポートさせてもらいました。ほぼ仕上がっていましたが、Why MBAが現実的(保守的?)かつ具体的すぎたので、もう少しストレッチした(ワクワクするような)内容を入れること、面接で聞かれる様なことの投げかけを通じて、穴をつぶすようにしていきました。
本人も事前に準備を重ねていたようで、無事に社内選考合格の知らせを受け取りました。
1回目で合格した研究者さん
エレクトロニクス業界で働いている研究者さんは、大学で博士号を取得した後に就職をしたという、ユニークな経歴があります。業務内容も、研究一筋ではなく、海外グローバル企業との提携など、海外ビジネスの経験がありました。こうしたユニークな経歴を、論文や面接でうまく落とし込むことができれば、合格すると思いました。
キャリアがユニーク
すでに記載の通り、博士号かつ、海外ビジネスの知見があるため、社内選考の段階では差別化することができました。
Why MBAにどうつなげるか
過去の経歴と強みは誰が見ても明らかですが、グローバル企業との仕事で感じたことや、将来やりたいことを実現するためにMBAが必要だという部分は少し弱かったです。そこで、こうした内容の具体化や他の選択肢(駐在やMBA以外のコース)ではなくなぜMBAなのか?ということを中心に、一緒にブラッシュアップしていきました。
英語のスコアを取得済み(IELTS7.0)
彼も独学で英語を勉強し、IELTS7.0を取得していました。会社へのアピールはもちろんのこと、社費合格からビジネススクールへの出願までは時間がないため、受かった後を見据えるとスコアメイクが進んでいることが望ましいです。
アドバイスと結果
素材はすでに揃っていたので、何度か突っ込みを入れながらブラッシュアップするだけで、素晴らしい論文が出来上がりました。面接では多面的な角度で聞かれるので、どの角度で聞かれても対応できるように練習を重ね、最終的に合格の知らせを受け取ることができました。
1回目で不合格となったマーケさん
IT業界でマーケティングをやっていたマーケさんは、残念ながら1回目の挑戦では選ばれませんでした。
経歴の平凡さを補うものがなかった
上記の2人と比べて、経歴で目立つ部分が少なかったです(”比較的”という意味なので、本人は至って優秀かつ努力家、性格も申し分ないです)。もちろんどの人にも素晴らしい部分や経験があるので、それをうまく活かすように一緒に考えました。
英語スコアが弱い
彼も英語の学校に通っており、スコアを順調に伸ばしてTOEFL90点程度を取りましたが、他のトップ候補者と比べてスコアは不足していました。
MBA経験者に相談するのが遅かった
私が相談を受けたタイミングは、既に社内選考直前であり、できることは限られていました。最初に紹介した営業さんは余裕を持ったタイミングで相談してくれただけでなく、既に何人もの方に話を聞いていました。
最初に話を聞いた時に、あと1年あれば仕事面でも実績を増やし、MBA経験者の話を聞いてブラッシュアップしながら、スコアもTOEFL100を目指せるかなと思っていました。できる限りのアドバイスをし、本人も努力したのですが、残念ながら時間切れでした。
しかしながら、1回目で落選しても全く気にする必要はありません。私がTwitterでとった社費MBAのアンケート結果からもわかりますが、2回目、3回目以降でも多くの方が合格されています。
まとめ
今回は、MBA社費選考について、3人の候補者の例をもとに、合否を分けるポイントを紹介してきました。まとめると、合格者には以下のような特徴があります。
- 経歴がユニーク
- 仕事で成果を出している
- グローバルビジネス経験から、自身の課題を感じている
- Why MBAが具体的
- IELTSやTOEFLで高いスコアを出している
- MBA経験者に話を聞きながら、ブラッシュアップしている
社費MBAを検討している方、こうした内容を意識しながら準備をしていけば、合格に近づくと思います。3人の方の体験談が、社費MBA留学を目指している方の参考になれば幸いです。
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