IEビジネススクール体験談:Why MBA? Why IE?

①MBA受験
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こんにちは、HAYAです。私は、2020年の1月にスペインのマドリードにあるIE Business SchoolのInternatinal MBAに入学しました。MBA受験中は、色々な人のブログに非常に助けられたこともあり、私もMBAの振り返りを公開してきたいと思います。

HAYA
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この記事のライター(HAYA):2020年1月にIEビジネススクールに入学。Lab PeriodではTech Labを選択。卒業間近のVenture Dayでファイナリストに残り、日本人過去最高の3位を獲得。

私のステータスを言うと、男30代前半、家族持ち(入学時点で2歳と0歳のチビ2人)、会社は休職して私費で留学になります。今振り返っても、よくこんなチャレンジしたなと思いますが、夫婦(しかも子持ち)でMBAに挑戦するクラスメイトがいたりと、GLOBISの堀さんではないですが「可能性を信じる」という姿勢で臨みたいなと思っています。これからチャレンジを考えると、家族には感謝しかないです。

では、記念すべき第一回は、王道のテーマであるWhy MBA? Why IE?について3つの理由から紹介したいと思います。

①グローバルリーダーシップを身につけたい

やはりなぜ海外MBAを目指すかにあたり、世界で戦える人材になりたいという気持ちが発端にあるのかなと思います。私は、日本以外の文化や国際的な要素に触れようと思えばいくらでも触れられる環境にあったにも関わらず(母親は台湾人、いとこはアメリカ在住)、30歳の海外駐在まで海外に住んだことがない、ほぼ純ドメな人間でした。

漠然と海外に挑戦したいという気持ちはありましたが、入社して3年目になって海外マーケティングの部署に異動になった時、英語で非常に苦戦し、国内のようには自分が上手くリードできないことに悔しさを感じました。私は主にヨーロッパ市場を担当していましたが、中身が伴っていなくても海外の人の英語の流暢さ・言い訳の上手さで、反論しようとしても上手くかわされて腹立たしい経験をすることも多くありました。

30歳になってポーランドのワルシャワで駐在する機会を頂きました。その時には英語も大分マシになり、また日本人が得意とする強み(真面目さ、正確さ、計算の速さ、公正さなど)を武器に何とか存在感を出し、それなりの結果を出すこともできたと思っています。

ただし日系企業の駐在ですので、会社の肩書きに助けられたところも十分にあり、真のグローバルリーダーシップという意味ではまだまだと感じましたし、駐在という環境だけでは、ポジションに甘えて身につけられない、と感じるようになりました。肩書きなし、多様性の中でリードする環境はどこで鍛えられるのか、となるとMBAが一つの機会かと思いました。

②既存の価値観に囚われず、視野を広げたい

2つ目の理由は、会社生活も10年になり、自分の考えも凝り固まってきているのではないかと思いました。自分は家電のマーケティングを担当していますが、私の担当する家電は非常に苦戦しています。会社の一人一人は素敵な人なのに、いざ組織で行動すると上手くいかなかったり、どんだけ頑張っても利益が出すことができない事業環境で、それなのに従来のフィールドで何とかしようと、深夜まで働いたりする状況に違和感を感じました。

頑張るのはいいのだけど、今やっていることは本当に自分がやりたいことなのか、組織として上手くできているのか、上手くいっていないとしたら何がまずいのか、自分に何ができるのか、など色々考えるようになりました。私はいわゆる大企業といわれている日本メーカーに勤めていますが、会社内外の人材の入れ替わりはまだ少ないほうで、年齢層も高く、どうしても過去からのやり方に囚われているのではないか、と感じてしまいました。

「新たな事業を創造しなかればならない、従来のやり方を抜本的に見直さなければ」という経営幹部の危機感はあるものの、ではどうやって?という時に、実務レベルで今までのやり方で成功をおさめた方々がマネジメントや社員に多い場合にどう変われるのか、という思いが湧いてきました。

私も、「従来のやり方で捕らわれるべきではない、でないと今の会社も今後どうなるかわからない」という危機感は、担当している事業の立地が年々悪くなっているのを見て、心からそう思います。会社内ではもちろん他の部署ではそのようなことはなく、生き生きとした部署があるとは思いますが、ではどこに異動したいかというはっきりした考えはありませんでした。

一度、会社を離れて、既存の枠に囚われず、視野を広げるべきでは?

そう思うようになった時に、海外MBAは、様々な会社から来て、国籍も違う人々と真剣勝負することで新たな刺激になると思いました。

③新たなビジネスモデルを創造するためトレーニングを行いたい

②と関係するのですが、では新たなビジネスモデルは何か?そのためには何をすべきか、という問いがありました。私は今の会社に入社した時から、「世界にワクワクする商品・サービスを届けたい」という思いがあります。自分の担当する商品が、その思いを実現することが難しくなっていると感じます。事業が上手くいってないから、情熱をもって頑張ることができる文化が形成されていないのか、またその逆なのかよくわかりませんが、どうしても後ろ向きになってしまう雰囲気が、悪循環として蔓延しているのを感じます。

入社した時の志「世界にワクワクする商品・サービスを届けたい」を実現するには今何をすべきなのか、明確なアイデアがない時に、それを醸成してトレーニングしてくれる環境に身を置くのも一つの方法ではないかと思いました。INSEADのMBA留学をした、WealthNavi CEOの柴山さんの「MBAはモラトリアム。ビジネスで頑張りたいけど、どう頑張ればいいかわからない人にはチャンス。」という言葉が印象に残ります。

そこでやはり多様性からイノベーションが生まれる、様々な人々と真剣に意見をぶつけて事業アイデアを練る、実際にプレゼンする、実践する、もちろん前提としての基礎経営知識を学ぶ、ということができる機会がMBAにあるのかなと思いました。

上記①~③を考えた時に、結局、私はIE Business Schoolの一択になりました。IEはEntrepreneurshipでヨーロッパでNo.1、アメリカは基本2年ですが、家族もいて30歳を過ぎた自分に、2年も休職できないと思ったのと、スペインはまだロンドン、パリ、シンガポールといったところよりも物価が安い、マドリードと都市型のキャンパスなので、車なしで暮らせるという生活の条件もあり、IE Business Schoolにしました。ポーランドに行った際に何校かキャンパスビジットしましたが、その時の日本人学生との飲み会も一番楽しかったです。

おわりに

こう振り返ると、IEに合格して本当に良かった。。。

もうすぐ30代中盤に差し掛かるので、年齢的にはラストチャンスかなと思い、思い切って飛び込みます。そう言えば、最近たまたま見た「林修と高学歴ニートたち」に出演した橋本徹さん言葉に「好き嫌いが言えるのも35歳まで」というのがあり、私はギリギリセーフ、笑

こんな歳になっての私費でMBA挑戦とはまさに「人生をかけて」になります。家族のいる方は、家族の理解なしには到底無理だと思います。私費でMBAとなるとすごい投資額になります。MBAは意味あるのか、とよく問われますが、これだけ投資したのだから絶対に意味あるものにしようとする、というのが答えなのかもしれません。

まずは海外のMBAをチャレンジしようと考えている方の参考になればと思い、一回目はWhy MBAを、ベタですが、書かせて頂きました。

HAYA
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次回はTOEFLについて書きたいと思います。