こんにちは、HAYAです。スペインのMBAにて約1か月が過ぎました。昨日、経済学の中間テストも終わり、TERM1といわれる約半分が過ぎて、ちょっと一息という感じなので、久しぶりに更新したいと思います。
この記事のライター(HAYA):2020年1月にIEビジネススクール入学。Lab PeriodではTech Labを選択。Venture Dayでファイナリストに残り、日本人過去最高の3位を獲得。
この1か月過ぎですが、自称純ドメ、30歳半ばに差し掛かる私にとっては結構きつかった。きついと思うか思わないかは、人の価値観や優先順位によりますので、留学する人誰もがそうだとは全く思いません。現に海外のクラスメイトの多くは、Socializingをたくさんして楽しそうなだな、という感じです笑。
英語力・コミュニケーション力はMBA留学において大きな壁
私は帰国子女でもなければ、学生時代に留学経験もないので、英語は社会人になってからです。クラスは約50人なのですが、日本人は私1人だけで、英語力で言えば圧倒的に一人落ちこぼれ。社会人になってポーランドに約二年駐在した経験もあるし大丈夫かなと思いましたが、MBAの英語は次元が違いました。
まずみんなネイティブみたいに早く話します。仕事の時は販売数字や商品がわかっていれば何とかなりましたが、MBAでは授業の難しい理論の話から、日常会話のスラングまで非常に幅広いです。ちなみに私の中で特に聞き取れないのはアメリカ・イギリス・インド英語です。ネイティブはリエゾン効きすぎ、インド英語は発音独特で何言っているかわからない汗。
英語がきついと全てがきつくなります。クラスメイトとの会話についていけないので、仲良くなりにくい。そして学校の成績もClass Participationといわれる「どれだけ発言したか」が評価されるので、授業が聞き取れないともちろん発言もできない。またグループワークも評価の対象ですが、グループワークで英語についていけなくて何も貢献できなければ、グループ内での立場がない。授業の前にはReading Caseと言われる英語の記事を事前にたくさん読まなければならないのですが、読むのに圧倒的に時間がかかるので、クラスメイトがSocializingしてる中、自分は予習という感じです。勉強に時間がとられるから色んなイベントに参加できずネットワーキングができない、という悪循環に陥ります。
「こんな大金かけて、俺は何しに来てるんだろう、来なければ良かった」みたいな気持ちがよぎります。樋口泰行さんの本『愚直論』や、Amy Cuddyの「Your body language may shape who you are」の動画を見たりして、自分を何とか保ちます。家族とも離れ離れだし、ある先輩がMBAで鬱になりそうになった、という気持ちが何となくわかった気がしました。
それでもやっていくうちに次第に慣れてはきます。もしこの記事を読んだMBA生は、私は”考えすぎ”と思うでしょう。実際にクラスメイトは良い人ばかりで、こんな私でも尊敬と親近感を持って接してくれました。そしてIEは成績におけるグループワークの評価の比重が高く、ハーバードみたいに個人評価が重くて相対評価で落第みたいなことはないので、クラスの仲は非常に良いと思います。そして、この1か月で次のことを強く感じました。
これまでの日本を築いてくれた先輩方への感謝と日本人としてのプライド
こんな英語が下手くそな私ですが、色んな国の人が日本が好きだと言って話を振ってくれます。リップサービスもあると思いますが、多くのクラスメイトが日本に旅行して「お前の国は素晴らしい」と言ってくれます。礼儀正しさ、清潔さ、テクノロジー(車、トイレのウォシュレットなど、笑)、日本食・文化などを、本当に評価してくれます。
日本は、たくさんの国がある中で、腐ってもGDPで世界3位、世界のJAPANとして、他の国の人からしたら、「やっぱJAPANすごいよね」と思われていると感じます。私が何かしたというわけではないのに、日本人ということで興味を持って話かけてくれる、そうやって友達ができていったので、今の日本を築いてくれた先人の方に感謝せずにはいれません。そして日本人としての「誇り」というのも沸いてきます。彼らの期待を裏切りたくはないし、日本が元気なくなってきているという状況に対して悔しい気持ちも沸いていきます。
自分たちの子供世代に、「日本って昔は好きだった」みたいに言われたくない。だから自分も頑張らなくては、と思うようになりました。
自分の強み・弱み
ここでMBA留学を検討している方のために、この1か月弱で感じた日本人の私が貢献できたかなと思う強み・弱みを書きたいと思います。もちろん私自身の視点ですし、人それぞれですので、あくまでご参考まで。
強み
・ロジックと数字に強い
MBAに来ている欧米のクラスメイトで数字や論理(フレームワーク)に強くないな、と感じることが多くありました。ただし日本人が一番とは思いません。私のクラスでは、数字に強いイスラエル人、ロジックに強いインド人がいて、この2か国の強さを感じました。議論が発散した時に現実的にまとめようとできるのも日本人の役回りではないかと思います。
・資料の綺麗さ・正確さ
私はExcelやPPTでグループでよく褒められました。CleanでJapanese Qualityだと。私は英語プレゼンが上手くできないので、ビデオ編集を担当したりしましたが、ビデオの表現のエフェクトの美しさ・自然さも評価されました。
・些細なことでもきちんとコミットすること
グループで、やると決めたものをきちんとやってくる、というのは真面目な日本人の特徴だと思います。自分の評価に直接関係ない課題だと、海外の方は要領が良いで、上手くすり抜ける人もいます。ただMBAに来ている人はどこの国であれコミット力はかなり高いので、あまり強みを発揮できないかもしれません。
これはあくまで「比較的に」ですので、私のクラスには何でもできるドイツ人・ブラジル人がいます。みんな個性があり、Talentedだと感じます。基本的に日本人は大人しいと思われているので、何かユニークなことができると、みんな驚きます。
私の場合、競技ダンスを学生時代にやっていたので、ちょっと踊ったりするみんなびっくりして喜んでくれました。飲み会で騒げるとか何でも良いので、勉強以外に特技があると良いかもしれません。
弱み
逆に強くないのはコミュニケーション力、プレゼン力、オープンにきっちりと意見をぶつける力でしょうか。
私のグループはロシア人、エクアドル人、プエルトリコ人、インド人、アルゼンチン人、スペイン人、日本人の私の7人ですが、課題が迫ってくると余裕がなくなり、お互いにメンバーの行動に不満がたまってきました。そこでメンバーが「ここでちゃんと思っていることをオープンに話そう」と言い出し、思っていることをぶつけ合い始めました。途中、ほぼ喧嘩みたいになりましたが最終的には後腐れなく、グループの結束力が高まりました。
オープンに自分の思っていることを言い合って、最終的にチームワークを高めた姿はすごいなと思いました。あの積極性とオープンさは今の私にはないなと、、。
おわりに
長くなりましたが、MBAは非常に大きな環境変化でかなりきついです。今でもほとんどの間きついと思っていますが、ふと自分がクラスで日本人1人で世界の中で戦っているのかと思うと大袈裟ですが、夢のような舞台なのかなとも思います。
次の記事では、Period1の授業内容を紹介します!