新米ママのグローバルMBA体験記③(入学式とTerm1編)

スペインMBA
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当サイトでは、欧州MBA留学を目指す方に向けて、受験から渡航準備、現地での留学生活や卒業後のキャリアまでの、リアルな情報を提供しています。

当連載は、スペインIEビジネススクールの、Global Online MBA(GMBA)を卒業された、Yuiさんの体験記です。2019年頭に男の子を出産、そして同年6月にMBA合格同年10月からMBAを開始された、Yuiさんの波乱万丈のストーリーです。

Yui
Yui

Yuiさん:ケニア生まれ、コートジボワール育ち。慶應義塾大学卒業後、サイバーエージェントに就職。6年目にウォルトディズニージャパンカンパニーに転職後、2018年に結婚、2019年に出産。2019年10月からIEビジネススクールのGlobal MBA開始。2021年3月に卒業し、現在は外資系IT企業にて勤務。

合格してから束の間、2019年10月、入学式も兼ねてマドリードに行きました

ママ海外MBAの一番の障壁は、子供を置いて海外に一人で行くことです。連れて行ったとしても、一日中授業やチームビルディングで外出しているので、子供の相手もできず、見知らぬ場所で寂しい思いをさせてしまうので、日本に置いていくことにしました。

子供を連れてきていた、クラスのスペイン人ママに聞いたところ、朝泣かれるし一緒にいれない寂しさが増す・・・と言うことで連れてこなくてよかったと思いました。

出発準備

出発前は、私がいない間のすべての食事、ミルク、保育園の準備、引継ぎ書を作り、お世話になる可能性のある方へのご挨拶、薬の手配などを済ませました。夫には、保育園のお迎えに間に合うように一週間仕事を調整してもらい、どうしても会食があって間に合わない日は、母に来てもらいました。

Face to face week

世界各国からマドリードに集合する機会は、全部で3回(卒業式を入れると4回)。決して多くはないので(私的にはこれ以上増えたらきつい)、初回はこれから一緒に学ぶ仲間を知る大切な機会だと思って全力で臨みました。

マドリードに到着!

滞在は最短スケジュールにしたので、授業開始の前日に着き、授業が終わった次の日の朝の便で帰宅にしました。少しでも早く家族に会いたいからよかったのですが、体力的には結構きつかったです笑(ホテルはIEのすぐ近くを予約し、非常に助かりました)。

授業開始の前日に、初めてみんなで飲み会。久しぶりにあんなにたくさん自己紹介をして、人と会話。妊娠出産育児で、ただでさえ人と話す機会は激減しており、結構大変でした。

物怖じするとか人見知り・・・と言う単語は世の中から消さないといけないと思うくらい、たくさんいろんな人と会話しました。楽しかったけどもちろん疲れました^^;。

授業

その後の一週間は、授業→ランチ→授業→授業→プレゼン→授業→プレゼンと、インタラクティブで面白い授業が目白押し。あんなにたくさん授業を受けたのは本当に久しぶりだし、日本の大学とはもちろん違って、皆意見をめちゃくちゃ言うし手をあげるし、意見を言わないのは絶対に良くない雰囲気なので、改めてそれが衝撃でした。でも負けじとたくさん発言。

日本の大学もこうなれば良いのに。発言をするのはもちろん勇気もいるし、ずっと集中していなければならない。けど、その分学びも大きくなるし間違っていることの確認や、同じ意見を持った人を知ることができるし、良いことがたくさんでした。

実際に、一番苦手な英語でのプレゼンの機会も何度もあり、私はあえて自分がプレゼン苦手だとアピールすることで、チャレンジする機会をたくさんもらいました。最終日にもプレゼンをし、最後には最高点の成績をもらうことができました^^

Yui
Yui

チャレンジすればその分学びも多い、それを再認識しました!

Face to face weekを終えて

振り返ってみると、日曜日から土曜日まで、朝から晩まで予定はぎっしりでした。授業が終わった後はクラスメイトと飲みに行ったり、課題をやったり。実際はみんな疲れすぎてしまい、お酒は飲まずご飯食べて帰ったりしました笑。

会う前と後では全然その人に対するイメージも変わるので、この一週間は何より大切なんだなと後になって改めて実感。すごく楽しかった!(同じくらい辛かった!)。

このように大変充実した&大変な一週間があっという間に過ぎていったわけですが、これは序章に過ぎなくて・・・これからもっともっと大変なMBAライフが始まるわけでした。

Term1開始!

10月にTerm1が始まり、冬休みまでの2.5ヶ月を振り返ってみると、本当にバタバタ笑。さすがに寿命が縮まったと思います。

平日はフォーラムと言って、課題が毎日出され、掲示板に自分の意見を1,000 Words以内で投稿していきます。それと並行してグループ課題(論文やプレゼン)、個人課題(論文やプレゼン)がお構いなしに入ってきます。

土曜の授業は90分×2回で、日本時間だと19:00〜20:30と21:00〜22:30。ちょうど息子は寝ていますが、寝かしつけに失敗するとギリギリになるので、夫に代わってもらいます。夜ご飯を作ってたら食べ逃して、遅くに夜ご飯を食べることもしばしば。

英語ネイティブや、ネイティブ並みに話せる人と、同じフィールドで意見を言っていくことはやはりプレッシャーで、1つの投稿にも何時間も推敲を重ね、色々なところからソースを持ってきてロジカルに説明していくのが難しい。あまり投稿するのが遅いと、先に同じ意見を言われてしまうので、出来る限り早く投稿するか、複数パターンを考えておくか。

息子との時間も、家族の時間も大切にしたいので、忙しいときには夜中、3時や4時まで勉強して、6時に起きる息子に朝ご飯をあげて、とやっていたらトランス状態に。もう少し効率的にやれたら違うんだろうな、、慣れるまで、初めのうちは仕方ないと割り切って頑張りました。

夫ともよく喧嘩したし、床で寝ちゃったり、ご飯を食べ忘れちゃったり、この2.5ヶ月は色々な事件がありました笑。だけど、全てのことを凌駕してしまうくらい最高な、尊敬する仲間に出会えたことは何にも代えがたい宝物。

クラスは3クラスあり、私のクラスは20人強で国籍もバックグラウンドも年齢もバラバラ。ママは、私ともう1人スペイン人の子がいました。

びっくりしたのは、自分の生まれた国で今も住んでいる人はほとんどいないこと。大学、大学院、社会人、とみんな何カ国も経験している人ばかりで、話しているだけですごく勉強になる。女性はクラスの1/3くらいでした。

みんなパワフルで、優しくて、カッコよくて、日本でママをしているだけだったら絶対に出会えなかった。ひがむことなく、尊敬しあえて、刺激しあえる。距離があっても、仲間だと思える。そんな人たちに出会えました。

Term1振り返り

Term1が終了し、2019年10月から始まった長旅の第一歩をやっと踏み出せた感じです。振り返ると、長いようで一瞬だったこの6ヶ月間、本当に色々なことがあって人生の何年分かが凝縮した感じです。

Term1のチーム

IEのGMBAでは学期ごとにチームが変わります。Term1,2はIEのプログラムマネジメント側で決め、最後の学期はプロジェクトベースで自分たちで決めます。

Term1のチームメンバーには、本当に感謝と敬意しかなくて、たくさんのことを学ぶことができました。私のチームは、銀行員、コンサル、メーカー、医療系、そしてエンタメの私と、業界も業務内容も様々で、それぞれの強みを生かしてすごく良い成績をおさめることができたと思います。口論になることも色々とあったけど、結局チームの全員が同じ方向を向くことができたことも良かったです。

私にとって、このMBAは日本の大学以来の教育なので、そのギャップに本当にいつも驚かされていて、、(いい意味で)頼まれなくても意見はここぞとばかりにみんな言うし、チームワークもかなり主体的に進む。期限は必ず守る。チームで論文を書いたりもしたのですが、自分の英語力の低さにいつも申し訳ない気持ちでした汗。

離れていて、一緒の釜の飯を食べるどころか10月以降ずっと会ってないのになんでこんなに仲良くなるんだろう?

私なりに考えてみたところ、ほとんど全員が仕事をしながら、加えてMBA+家庭があったりするので、楽しいことばかりではなく辛かったりすることもたくさんあって(コロナもそう、家族の病気や結婚、転職、転勤など色々ある)、一緒にチームで支え合うことが非常に大切だから。

さらに、距離が離れていて時差もあり、常にコールやWhatsupでやり取りしなければならないので、常にチームメイトに対する思いやりが必要になる。自分の都合ばかりを考えていたら何も話せなかったりする笑。

現に私は深夜、ヨーロッパの子はランチタイムや就業中になんとか時間を作ってくれ、急いで要点だけコールしたりしました。夜更かしは辛かったけど、みんな何かしらを犠牲にしているので、やむなしと思って頑張りました。

そる
そる

同じチームじゃなくても、同じ授業を毎週受け、毎日のようにWhatsupでやり取りをして、毎日のように課題をこなしていく仲間たちとの絆も、知らず知らずのうちに築き上げられていました。

おわりに

今回の記事は、新米ママのオンラインMBA体験記の第3弾として、Term1の様子を紹介して頂きました。

Yui
Yui

次回の記事は、Term2編です。お楽しみに!