皆さん、留学中は意外に時間があるということをご存知ですか?
学校や学期によっても違いますが、最初の必修期間を抜け出すと、比較的まとまった時間を取れるようになります。こうした機会を活かし、海外に在住しながら、元手がほぼゼロで、月数万円を稼ぐ、「マイクロリモート起業」に挑戦してみませんか。
この記事を読めば、「マイクロリモート起業」の始め方と月1万円を稼ぐまでの最短ステップがわかります。
MBA留学中に、妻と一緒にマイクロリモート起業に成功した私が解説していきます。
マイクロリモート起業とは?
「マイクロリモート起業」とは、私が勝手に呼んでいるのですが、「インターネットを使って、場所に縛られずに、小さく早く稼ぐ仕組みを作ること」です。
マイクロ起業は、「ひとりビジネス」「スモールビジネス」「自宅起業」とも呼ばれますが、まずは小さく早く稼ぐことを目指す仕組みです。今回はこの本を参考にしました。
なぜマイクロリモート起業か?
私の結論は、いますぐマイクロリモート起業をやりましょう!です。それはなぜか?詳しく説明していきます。
①MBAの学びを実践で身に付けられる
MBAは、経営者に必要な知識を広く浅く学ぶコースです。私は幕の内弁当だと思っています。独学MBAカリキュラムで紹介している通り、以下の10分野になります。
- 思考(クリシン・データ分析)
- 経営戦略
- マーケティング
- アカウンティング
- ファイナンス
- 人事・組織
- ソフトスキル
- テクノロジー
- アントレプレナーシップ
- その他
これだけ多くのことを1〜2年の短期間で学ぶため、どうしてもインプットだけで消化不良になってしまう部分が出てきます。また、アウトプットをする場がないと、授業やケース、課題でもなんとなく学んだ気になってしまいます。
ビジネススクールも、ディスカッションやワークショップ、シミュレーションゲームやプロジェクトなどで工夫していますが、どうしても「練習」の要素が強くなってしまいます。
小さいとはいえマイクロ起業はビジネスなので、データ分析、戦略やマーケ、会計やファイナンス、テクノロジーやアントレまで、MBAで学ぶ内容の全てをリアルの場で学ぶことができます。しかも結果は全て自分に帰ってくるので、本気度が違います。
②起業プロセスを全て体験できる
先ほどのMBAの学びに関連しますが、起業プロセスをイチから体験することができます。のちほど具体的なステップで紹介していきますが、アイディア探索から、ターゲットの選定と彼らが抱える課題を明確化し、ソリューション(製品やサービス)を提供するというのはまさに起業の第一歩です。
小さく改善を繰り返していく「リーンスタートアップ」や、「顧客にどんな価値をどうやって提供できるのか」を実践のなかで考え続けることになります。
IEのアントレ関連の記事のまとめページはこちら
③デジタル分野の最新トレンドに触れることができる
海外留学中にマイクロリモート起業をするなら、基本的には場所に縛られないデジタル分野になると思います。そのため、下記の分野を実践で学ぶことができます。
- リモートワーク体験(どこでも働ける)
- デジタルプロダクト開発(含プログラミング)
- デジタルマーケティング(アクセス解析、SEO、デジタル広告、SNSなど)
- ビッグデータやAI
私の場合は、コラボやチームで動く部分もあるので、日本とスペインの両方のメンバーとリモートワークを体験しました。またデジタルプロダクトの開発も自ら行い、デジタルマーケティングも毎日が実践です。
Google広告やFacebook広告も運用しますし、アクセス解析やA/Bテストを通じて分析能力も高まります。
もっというと、こうしたツールはAIや暗号化の技術などを使っているので、自然と最新テクノロジーの理解が進みます。
マイクロリモート起業はこうした内容が、ほぼ元手・運用コストゼロでできるので、デメリットはほぼないと言えます。
マイクロリモート起業の簡単5ステップ
規模は小さいですが、実際の起業と全く同じステップです。
①アイディア探索
マイクロリモート起業は、「自分ブランドの構築」×「人の役に立つ」が基本です。つまり、「自分の好きなことや得意なこと」を活かして、「人の困りごとや課題」を解決していきます。このようにして、自分のファンになってもらい、コミュニティを育てていくことが大事です。
②テーマ設定
ニッチな市場を探すのがコツです。ここでは「カスタマーの具体化」と「Problem探索」を進めていきましょう。
ターゲットカスタマーについては、「ペルソナ」として具体的にイメージすることが大切です。実際にその人物が実在しているかのように、年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイル、悩みと言った、具体的な顧客像を設定していきます。
ペルソナを元に、顧客が抱える課題(Ploblem)の仮説を出し、インタビューやアンケートを通じてProblemが本当に存在するのか、どのように顧客が解決したいのか(Solution)を決めていきましょう。
プレゼンの授業でも学びましたが、「Point A (顧客の最初の状態)」と「Point B(顧客の理想の状態)」を明確にし、AからBへと橋渡しする手段があなたの「プロダクト」と考えるとわかりやすいです。
マイクロリモート起業の場合、Solutionとなるプロダクトは、デジタルコンテンツやプチコンサルサービスが多くなるかなと思います。
本書によると、誰に(対象)何を(テーマ)どのように(手段)をまとめた「コアメッセージ(三旗を立てる)」を作成することが重要です。
③プロダクト
プロダクトを考えていきましょう(サービスも含みます)。最終的には自分でプロダクトを作っていきたいですが、最初は誰かのプロダクトを紹介するのがオススメです。
他人のプロダクトを売る
- アフィリエイト
- Amazonアソシエイト
- Googleアドセンス
アフィリエイトやAmazonアソシエイトは、誰かの商品を紹介すると手数料がもらえるビジネスです。自分のWebサイトやSNSで、気軽に紹介することができます。Googleアドセンスも基本は同じで、自分のWebサイトに広告を設置し、クリックされると紹介料がもらえる仕組みです。
こうした紹介のメリットは、「プロダクトがなくても元手ゼロですぐに始められる」「自分のプロダクト作りやマーケティングの練習ができる」「ゼロから稼ぐという経験ができる」です。たとえ1円だとしても、誰かの役に立ったということであり、素晴らしいことだと思います。
自分でゼロから1円を稼ぐ経験は、何事にも変えがたい価値があります。とはいえ、売上を増やしたいですし、自分のプロダクトを開発・提供したいですよね。
自分のプロダクトを売る
自分のプロダクトに挑戦しましょう。学べることも大きいですし、利益率も高いので、最終的には目指したい部分です。例えばこうしたプロダクトがあります。
- デジタルコンテンツ
- デジタルプラットフォーム
- コンサル・カウンセリング・コーチング
- イベント開催
本書では、ホビー・相談・イベント・紹介の4パターンが示されています。デジタルだけでなく、デジタルとアナログの両方を扱ったり、組み合わせることも効果的です。
①アイディア探索、②テーマ設定で試行錯誤し、③プロダクトで他人のプロダクトを売ることができれば、自分のプロダクトを売る実力は十分にあると思います。自分のプロダクトで売上を1円でもあげることができれば、見える世界が変わっているはずです。
ビジネスの重要な要素に、Pricing Strategy(価格戦略)がありますが、これも実践で学ぶことができます。コツは松竹梅で考えること、高額商品を作ることです。
④デジタルマーケティング
マイクロリモートビジネスは、自分ブランドの構築が大事だと言いました。アイディアやプロダクトはなくても良いので、自分メディアを今日から始め、育てていきましょう。アクセス数やフォロワー数など全て数字が出る部分なので、シビアな分だけ学びが大きいステップです。
自分メディアの立ち上げ
マイクロリモートビジネスは、「自分自身が商品」という部分があるので、メディアの立ち上げは必須です。少しずつ始めればよいですが、最終的には以下のラインナップを揃えたいです。
- 基本(WEBサイト、ブログ、メルマガ)
- SNS(Facebook、Twitter、Instagram、LINE公式アカウント)
- 動画(YouYube、TikTok)
こうしたメディアを使ってお客さんに役立つ情報を発信をしながら、仮説の検証をしていきましょう。自然とアクセス解析やSEOの知識も身についていきます。
一番最初はSNSとブログをオススメします。ブログの始め方については、こちらの記事をどうぞ。
広告・集客
プロダクトを自分メディアで紹介しながら、同時に広告にもチャレンジです。GoogleやFacebookなどは1日数百円でも始められるほど敷居が低いです。まずは試しにやってみて、広告運用をしながらデジタルマーケの経験を積んでいくことができます。
悩み・ジャンル・地域の3つの観点から、ターゲットを絞っていくのが有効です。そして顧客の方が紹介したくなるように徹底的に価値を提供しましょう。バイラルマーケティングとも言われますね。本書では「最強の集客は紹介である」と書かれています。
こうした内容はElectiveの授業で開講されていることが多いです。私も「HANDS ON E-COMMERCE AND DIGITAL STRATEGY」「Tech Product Management」をとりながら学びました。
コラボやチーム作り
一人でやっているとやはり限界がきます。とても重要なのがコラボやチームで動くこと。コラボプロダクトの開発や共同でセミナーを開いたり、仲間と協力していきましょう。影響力のある方にお願いして、助けてもらうというのが初期の段階では必要になってきます。
得意分野を活かしながら、チームで動くというのもよいです。
⑤ビジネスの自動化
「誰かの役に立つプロダクト」を提供し、「売上を立てる」ところまで到達したら、ビジネスが自動でまわる仕組みづくりに挑戦しましょう。コツは、デジタル資産を積み上げていくことです。
Webサイトやブログ、デジタルコンテンツなどは、一度作ってしまえば、半永久的に活用できます。YouTubeも同様ですね。またステップメールなどの手法も一度作ってしまえば、長期間活用できますね。
デジタル資産を積み上げつつ、既存のプロダクトも定期的にアップデートしていきましょう。
おわりに
まとめると、マイクロリモート起業によって得られることは以下の3つです。
- MBAの学びが実践で定着する
- 起業プロセスを全て体験できる
- デジタル分野の最新トレンドに触れられる
「マイクロリモート起業」は、海外MBA留学生と親和性が高く、MBAの学びをブーストできるので、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。