一体で学ぶ!MBA留学前に押さえておくべき、アカウンティングとファイナンスの基礎

4. アカウンティング
この記事は約4分で読めます。

MBAはグローバルリーダーを養成するコースですが、リーダーの重要な仕事の一つに「意思決定」があります。意思決定のためには「分析」が必要です。

  • 定性的な分析(戦略、マーケティング、現場感覚)
  • 定量的な分析(アカウンティングとファイナンス)

MBAでは、必要なハードスキルとして、アカウンティングファイナンスを必修科目で学びます。この2つの違いは、誰の目線で分析するかの違いです。

  • アカウンティング:企業目線で分析
  • ファイナンス:投資家目線で分析

当然のことながら、企業には社内外にステークホルダーがおり、投資家と企業の両方の目線から考えることが必要です。また、企業価値(=稼ぎ出すキャッシュの額で表現される)を最大化するのがファイナンスの目的ですが、このためにはアカウンティングの考え方を使って、企業の目線から数値を管理していく必要があります。

今回の記事で学べること
  • MBAの必修で学ぶアカウンティングとファイナンスを、あわせて理解する
  • アカウンティング(財務会計と管理会計)の基礎を学ぶ
  • ファイナンスの基礎を学ぶ
Sun
Sun

留学前に「日本語」で「基礎」を理解するだけで、留学中は相当楽になります。今回の記事で参考にした書籍はこちら。

1. Financial Accounting(財務会計)

この授業の目的は、ビジネス界の「言語」であるアカウンティングの基礎を理解することです。社外に説明するための「財務会計」をPeriod1で学びます。

押さえるべき内容
  • 財務諸表(BS/PL/CF)から企業の情報が読める
  • 会計基準(IFRS、日本、米国)の違いを理解
  • 指標分析ができる(収益性と効率性、安定性と成長性)
  • 株価分析ができる(PBR, PER, ROE)
Sun
Sun

PBR (株価純資産倍率)は、PER(株価収益率)とROE(自己資本利益率)を掛け合わせて表現ができます。PBR = ROE(足元の収益力)× ROE(今後の成長性)となります。

財務会計の詳しい記事はこちら

2. Manegerial Accounting(管理会計)

この授業の目的は、社外に説明するための財務会計に対して、社内で数字を計画・管理し、意思決定をするためのツールを学ぶことです。

押さえるべき内容
  • コスト分類と計算ができる(変動費と固定費、直接費と間接費など)
  • コストの適切な配分ができる(ABC=活動基準原価計算)
  • コストの分析ができる(予実管理、損益分岐点、財務指標、KPIなど)
  • 意思決定ができる(コストセンター、レベニューセンター、インベストメントセンター)
Sun
Sun

財務指標には、利益率、ROE、ROA、ROIC、CCCがよく採用されます。こうした数値目標(KGI)に対してプロセスを数値化した、KPI(重要業績評価指標)について詳しくまとめた記事はこちら。

管理会計の詳しい記事はこちら

3. Corporate Finance(ファイナンス)

この授業の目的は、ファイナンスの基礎を理解し、意思決定をするためのファイナンスの手法を学ぶことです。

押さえるべき内容
  • 基礎的なトピックを理解する(割引率と現在価値、資本コスト、フリーキャッシュフローなど)
  • 投資プロジェクトの評価ができる(NPV、IRR、回収期間法)
  • 最適な資本構成を理解できる(WACC、借入金・社債)
  • 株主還元策を理解できる(配当、自社株買い)
  • M&A(バリュエーション、DDなど)
Sun
Sun

ファイナンスの理論は計算が出てきますが、基本的な部分はそれほど難しくはありません。M&Aについて学びたい方は、おすすめの本を紹介しています。

ファイナンスの詳しい記事はこちら

おわりに

意思決定のための定量分析のツールとして、アカウンティングとファイナンスがあります。難しく感じるかもしれませんが、少し勉強すれば理解できるようになりますので、ぜひ留学前に予習してみることをオススメします!!

Sun
Sun

初心者向けの参考書籍はこちらをどうぞ!

アカウンティングとファイナンスを一体で学び、全体像を掴む

アカウンティングの第一ステップである、財務3表を一気に理解する。

ファイナンスの基礎トピックを理解する。

企業のケーススタディで理解を深める。