いつもありがとうございます。イギリスで大学院生をしているまりです。
この連載では、MBAでの学びを中心に、社会学も学んだからこそ見える景色をお届けします。特に、イギリスの大学院留学、社会学、MBAについて興味がある方にオススメです。第三弾では、ロックダウン中の生活やオンライン授業の様子を紹介します。
この記事のライター(まり🇬🇧大学院留学):イギリスの大学院に留学し、1年間で社会学(移民学)を修了。現在は、セカンドマスターとしてMBAコースに在籍中。
イギリスのロックダウンの現状
イギリスは今回が3度目のロックダウンです。
スーパーや薬局、テイクアウトの飲食店など、必要不可欠なお店しか開いておらず、同居人以外の家族や友人と会うことも制限されています。
コロナが流行してからは、ほぼ外出ができず、人にも会えず、ストレスフルな一年でした。正直、友人を家に招いているフラットメイトを見ていると、ちゃんとルールを守っていることがばかばかしくなったりする瞬間もあります。皆がルールを守りさえすれば、より早く収束に向かうのに…と日々感じます。
そんな中、3月8日から学校が再開されると発表されました。
私の大学院もついに再開されるのかと期待しましたが、アートやサイエンス、ヘルスケアなどのプラクティカルなコースのみが対面授業に戻ることが許可されているそうです。
MBAコースは、特定の施設や実習が必ずしも必要ではないのでこの対象からは外れます。大学からは、イースター休暇後の4月からもっと多くの生徒がキャンパスに戻れるように体制を整えているとの連絡が来ました。
オンライン授業の現状
現在、全ての授業はMicrosoft Teamsを通じて行われています。
レクチャーはPre-recorded lectureとlive lectureの2種類があります。
Pre-recorded lectureでは、事前に教授が録画したものをセミナー開始前までに視聴します。Live lectureでは、Teamsを通じて教授がリアルタイムで講義を行います。私のビジネススクールでは、会計学のみLive lectureになっています。
Pre-recorded lectureでは、リアルタイムで教授に質問することはできませんが、セミナー参加時に、質問やディスカッションができます。10人ちょっとの少人数なので、オンラインであっても、活発な議論ができています。
オンライン授業の感想
2週間にわたり、オンライン授業を受けてきましたが、対面授業と比べて大きなデメリットはないと感じました。
ですが、やはり自分の生活空間から授業を受けるので、気持ちの切り替えは大切だと実感しました。身だしなみや部屋の整理整頓など、授業を受ける体制を整えることは大切です。
授業内容や質も、オンラインが劣るということはないと思います。オンラインだから授業への貢献度が減るということも感じませんでした。
ただ、海外の大学院に進学する理由は、授業を受けることだけではありません。オンライン授業だと、様々な意味での「学び」は半減すると感じます。
まず、セミナーの議論以外で、コースメイトと話す機会が減ってしまいます。授業の合間にするスモールトークから、意外な発見や学びを得られたりもしますが、それもなかなかできません。
現地での新しい出会いも限られており、大学や現地で開催されるアクティビティへの参加もなかなかできません。
そんな状況で現地にいる意味はあるのだろうか?と考えてしまうこともあります。
また、大学の施設が利用できないのに、高い学費を払う必要はあるのだろうか?とも思います。友人の何人かは「こんな状況で例年と同じ学費は払いたくない」と、大学に学費の減額を交渉していましたが、実現しませんでした。
現地に滞在することの意義
しかしながら、ロックダウン中でも、現地に滞在して、慣れない環境で日常生活を送るだけでも、日本では絶対に得られない学びがあると感じました。
留学では、予期していないことがたくさん起きます。生活に関わるトラブルはもちろん、バックグラウンドの違う友人同士の口論を仲裁したりもしました。
異文化にふれること、日本では感じ得なかった孤独感を乗り越えることは、現地にいないと感じることができません。
また、卒業後に海外就職を目指している人は、できるだけ早く現地での生活を確立して、
次のステップに進むことも大切です。
インターンに参加したり、アルバイトを始めたり、「イギリスでの職歴」を得ることは最初の大きな一歩です。私は、翻訳チェックのアルバイトをしています。
コロナ禍で様々なことが制限されても、できることはあります。こんな状況でも、できることにひとつずつ取り組んでいきたいですね。
次回の記事もお楽しみに!