MBAに興味がある皆さん、こんな悩みありませんか?
- MBA合格者のバックグラウンドについて知りたい
- Why MBAや学校選びについて知りたい
- IELTSやGMATのスコアメイクについて知りたい
- 推薦状、エッセーや面接対策について知りたい
今回の記事は、スペインのIEビジネススクールの合格者の方にご協力いただき、MBA受験について振り返っていただきました!
協力してくれた方(Hola!元気さん):私費で2022年9月よりIEビジネススクールに入学。30代男性。理系院卒。10年程度外資系総合コンサルティングファームにて勤務。海外経験は旅行程度。
バックグラウンド
学部・大学院で機械工学・動力エネルギー工学を専攻し、AIを使ったエネルギーシステムの最適制御を研究しました。GPAは3.5でした(大学3.2、大学院4.2)。
学生時代の経験から、AIを始めとするテクノロジーの力でビジネス上の問題解決をしたいと考え、外資系総合コンサルティングファームに新卒で入社しました。
入社後、多岐にわたる業界の業務改革(BPR)、新規事業向けシステム導入、B2C/B2B向けデジタルマーケティング実行支援、ECプラットフォームのグローバル展開などを経験しました。現在は、シニアマネージャーとしてプロジェクトマネジメントをしています。
MBA留学を決めた理由
MBAを考えた理由は2つあります。
- 純ドメで海外経験がなかったことに対する焦り
- これまで培ってきたビジネススキルをもう一段上のレベルに引き上げるため
MBAに行くかどうかは迷いましたが、最後は行きたい!ということで決断しました。
IEに決めた理由
IEの持つ3つの強みが理由で、IEに決めました。
- 多様性
- Entrepreneurship
- EU・アフリカ・南米へのアクセス
留学中は、こうした強みを最大限に活用すべく、下記を意識していきたいと思います。
- 国籍・バックグラウンドの多様性に富んだチームをまとめて、様々な価値観を吸収しながら今までの知識や経験をアンラーニングする
- 週末や休暇期間、交換留学制度を使って各国にアクセスして、新しい経験を積み上げる
- EUのスタートアップイベントに参加したりして、自身のビジネスのインプットにしたり、イケてるスタートアップがあれば現地での就職も視野に入れてネットワークを形成する
卒業後については、Short-termでは、ミドルやレイターの外資系スタートアップで経験を積み上げ、Longer-termでは、自身のビジネスを海外展開する予定です。
受験概要
出願スコアは、GMAT 590、IELTS 7.0でした。
- GMAT 590 (V:22/Q:49/IR:4/AWA:6)
- IELTS 7.0 (R:6.5/L:7.5/S:7.0/W:6.5)
塾やカウンセラー
濱口塾に通い、カウンセラーは濱口塾長と提携しているMatthewでした。
受験した学校
ネームバリュー、多様性レベル、Fit感で選びました。IE、ESADE、 NUSの3校に出願し、3校とも合格をいただきました。
IEビジネススクールに決めた理由
圧倒的なFit感です。具体的には、学校の強みである多様性、アントレ、マドリードというロケーションや、充実したアルムナイネットワークとカルチャーフィットが私にとって完璧でした。キャンパスビジットは受験3年前にしています(その年に受験予定だったが諸々あって3年後の受験となった)。
奨学金について
学校の奨学金に応募して、給付型奨学金(IE Asia Pacific Talent Scholarship)を受領しました。合格通知を貰った後にEssayを出しましたが、エッセイのお題は「この奨学金を獲得にするに値するストーリーを共有してください」で、文字数は800単語程度だったと記憶しています(正確には忘れてしまいました)。
スケジュール
仕事や家族、コロナもあり、MBAを受ける・受けないを常に悩んでいたので、検討開始から合格までは4年、本格的に準備を始めてからは3年かかりました。費用は約150万で、全て自費でまかないました。
費用の内訳は、濱口塾+Matthewで110万、IELTS予備校+受験費用で30万、GMAT関連で10万円でした。
検討編
- 2017/4:MBAホルダーの上司にMBAを勧められ、MBA検討開始。アゴスなどで情報収集。
- 2017/8:MBAに本腰を入れる前に、自社のグローバル案件で力試し(MBAは検討中断)
- 2018/12:グローバル案件で自身の力不足を痛感、MBA再検討。
- 2019/5:モチベーション維持に苦戦。一旦興味のあったIEに新婚旅行ついでにキャンパスビジット。モチベーションを爆上げして笑、勉強開始。
本格準備編
- 2019/10:IELTS初受験6.0で撃沈
- 2020/4:複数回IELTSを受験しスコア6.5。コロナが深刻化してMBAに行くタイミングを迷い始める
- 2020/6:仕事が多忙を極めたが、(無謀にも)GMATにも手を出し始める
- 2020/11:絶賛コロナ禍の中、第一子誕生。仕事も家庭もピークに達する。IELTSも伸びず、GMATは無駄打ちを控えてPrepで腕試しも600程度で苦戦。
- 2021/1:IELTSもGMATも不十分、かつコロナ禍で先が見通せないため、2021intakeを断念
- 2021/6:仕事も落ち着き、育児にも慣れたタイミングでIELTSを受験しスコア7.0。IELTSは一旦終了し、GMATに移行。
- 2021/11:GMATが全然取れない(580どまり)。現実逃避のためResume/Essayに着手。
- 2021/12:Resume/Essay完了。GMAT継続するも590止まり。カウンセラーに相談してESADE/NUSはそのまま出願。IEはieGATでの受験に切り替え。
- 2022/1:全校出願完了し、すぐにInterview対策を開始。ieGAT受験。
- 2022/2:全校インタビュー完了し、全校から合格通知を受領。最終的にIEを選び受験終了。
IELTS
IELTSは、トータルで15ヶ月、受験回数は5回(6.0, 6.0, 6.5, 6.5, 7.0)でした。
Reading
過去問をメインで対策しました。解答の時間が足りず、速読力を上げるのに苦労しました。英文解釈やパラグラフリーディングを意識することで改善していきました。
Listening
過去問とPodcast(BBC)を使いました。IELTS独特の引っ掛け問題に苦労しましたが、とにかく問題慣れして改善していきました。
Writing
SI-UK(予備校)で添削してもらいました。予備校を使うまでは、なんで点数が出ないのかが不明だったので、目隠しで戦っていたようなものだったと反省しています。講師の方のアドバイスをもとに、減点されない書き方を学んで改善していきました。
Speaking
こちらもSI-UK(予備校)での添削と、加えてDMM英会話、UdemyやYouTubeのIELTS対策講座を取りました。実践練習に重きを置きすぎて、独自な英語表現の癖がついてしまいました。スピーキング対策は実践より準備を重視し、スクリプトを用意し、それを体得するイメージで、独りで話しまくりました。
GMAT
GMATは、トータル12ヶ月、受験回数は4回(410, 580, 580, 590)でした。
Verbal
濱口塾の教材、OG、Manhattan Prepの書籍を活用しました。IELTS のReading同様、根本的に読むのが遅い・不正確という致命傷を負っていたため、基礎に立ち戻って英文解釈・パラグラフリーディング・文法などを勉強し直して改善(したつもりだったが思うようにスコアアップせず)。
Quantitative
マスアカ、ジェイマス、OGを活用しましたが、Data Sufficiencyに慣れるのに苦戦しました。これは練習あるのみと思って対策を頑張ったのと、焦って思い込みをして間違わないように工夫をしました。
AWAはテンプレを拾ってきて対策し、IRは対策をしませんでした。IEに関しては、IEGATも受験しました。
エッセイ
私にとって、エッセイ作成が最も楽しい作業でした。日本語で原案をカフェで作り、自分で英語に翻訳して、それからマシューにチェックしてもらってを繰り返しました(4往復ほどしたと思います)。他人のエッセイを参考にすることもせず、自分が本当に思っていることを素直にタイピングしていく作業であり、軌道修正してもらいつつ、自分の考えが纏まっていく作業が好きでした。
推薦状
MBAホルダーの元上司と、現上司の2名に依頼し、下記の流れで進めました。
- 推薦状の中身は自分で下書き
- 各推薦者の方に内容を確認してもらう
- 自分で英語翻訳
基本的に自分が主導して作成したのは、自分でスケジュールコントロールしたかったためです。結果、思った通りのスケジュール(約1ヶ月)で進めることが出来たので満足しています(但し、その分負担は増えましたが、、、)。英語チェックはMatthewにお願いしました!
インタビュー
インタビューに向けての準備は下記のステップで行いました。
- 想定質問集を作ってスクリプト準備
- 独りで練習
- カウンセラーと練習の3ステップ
想定質問集
知人やAlumniから情報収集して作りました。特にIEはトリッキーな質問があるため、Alumniからの情報は必須でした。
一人で練習
IELTSのスピーキングと同様、自然と話せる状態を作るために、独りで喋り続ける練習をしました。
カウンセラーとの練習
Matthewからフィードバックを貰ってブラッシュアップしました。あまりにスラスラ答えすぎると暗記していると思われると指摘され、自然に話す練習をしました。
Matthewとは1時間×10回の練習セッションを受けました。一般的な質問系を4回、受験校個別対策を6回でした(うちIE・ESADE・NUSは2回ずつ)。
自己分析を通じて、コラボレーション型リーダーシップと向上心を強みとして設定してストーリー展開しました。例えば、日本支社とドイツ支社のメンバーで構成されたチームをリードした話や、社内異動を志願して未経験領域に挑戦した話などを盛り込みました。
受験を通じて感じた、反省点
IELTSをもっと短期集中でクリアしておくべきでした。GMATとIELTSとの並行は、超人はやってのけると思いますが、私のような凡人には難易度が高めでした(仕事もあるとなるとかなりきつい)。IELTSを片付けてから、GMATに移行するのが良いと思います(結局GMATもうまくいきませんでしたが)。
おわりに
MBA受験に際し、私は自己分析を徹底的にやり込んで、人生ビジョンを作り、5年毎のアクションプランを作りました。自分が将来どうなりたいか、家族と一緒にどういう生活をしたいかを考えた結果、30代前半で必ずMBAに行く!と決めました。
その結果、MBAに挑戦するチケットを獲得できて本当に良かったと思います。MBAに行くべきかどうか悩んだときは徹底的に自分と向き合い、先輩の話を聞いて自分の考えをブラッシュアップすることをオススメします。きっとMBA受験のプロセスそのものが人生の中で忘れられない時間になるはずです!
MBA受験はかなりタフですが、家族や友人、Alumniやカウンセラーに支えてもらいながら戦うチーム戦だと思います。最後まで諦めず、自分の納得のいく形で走り切ってください。
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